巫蠱ふこ)” の例文
都では巫蠱ふこの獄が起こり戻太子れいたいしの悲劇が行なわれていたころ、父子相伝ふしそうでんのこの著述がだいたい最初の構想どおりの通史つうしがひととおりでき上がった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
矜羯羅こんがらよりは制吒迦せいたかに近い、かかる如意使者は、欧州の巫蠱ふこ(ウィチクラフト)また人類学にいわゆるファミリアール(眷属鬼)の一種で、諸邦眷属鬼については
虚誕妄説を軽信して巫蠱ふこ神仏に惑溺し、あるいはいわゆる聖賢者の言を聞きて一時にこれに和するのみならず、万世の後に至りてなおその言の範囲を脱すること能わざるものに比すれば
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ハヌマンはめとらず、強勢慈仁の神にして人に諸福を与う。また諸鬼、妖魅、悪精、巫蠱ふこつかさどる。悪鬼に付かれし者これにいのれば退く。流行病烈しき時もこれに祷る。