“ふご”のいろいろな漢字の書き方と例文

語句	割合
畚	88.2%
封戸	11.8%

畚

この畚（ふご）の中の白魚がよじれるような、小さい指の戯れを純一が見ていると、おちゃらもやはり目を偸（ぬす）むようにして、ちょいちょい純一の方を見るのである。

青年 (新字新仮名) ／ 森鴎外(著)

松明（たいまつ）を把（と）ったる巡査と他（ほか）数名の勇者は、頼光（らいこう）の四天王（してんのう）が大江山（おおえやま）へ入（い）ったような態度で、再び窟へ引返（ひっかえ）した。巡査が先（ま）ず畚（ふご）に乗って降りた。他（た）の者も順々に降りた。

飛騨の怪談 (新字新仮名) ／ 岡本綺堂(著)

封戸

此御歌イカナル御懽有テヨマセ給フトハシラネド、垂水ノ上トシモヨマセ給ヘルハ、若（もし）帝ヨリ此処ヲ封戸（ふご）ニ加へ賜ハリテ悦バセ給ヘル歟（か）。

万葉秀歌 (新字新仮名) ／ 斎藤茂吉(著)

氏は賜田と封戸（ふご）との間に密接の関係を認め

日本精神史研究 (新字新仮名) ／ 和辻哲郎(著)