“小狐”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こぎつね83.3%
おぎつね16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生意気なまいきをいうな。ちっぽけなくにまれた小狐こぎつねのくせに。よし、そこにじっとしていろ。一つおれがうなってみせてやるから。
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
おれは、あいつを身うけすることができるのだ。おれは身うけしてやるだろう! きっと! そうしておれは今の世間の小狐こぎつねどもから遊女にうまうま釣られた、あの間抜けが。と笑われてみたい。
で、此目的で、最初は小狐おぎつねに居た頃喰付いた人情本を引続き耽読たんどくしてみたが、数をかさねると、段々贅沢になって、もう人情本も鼻に附く。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
是が噂に聞いた小狐おぎつね独娘ひとりむすめの雪江さんだなと思うと、私は我知らず又固くなって、狼狽あわてて俯向うつむいて了った。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)