“小狐家”の読み方と例文
読み方割合
おぎつねけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
体好く書生にされて私は忌々いまいましくてならなかったが、しかし其でも小狐家おぎつねけを出て了う気にはならなかった。初のうちは国元へも折々の便たよりに不平を漏して遣ったが、其ものちにはふつと止めて了った。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
沸々ぶつぶつ言ったってかまわないが、斯ういう処をはたから看たら、たれが眼にも私は立派な小狐家おぎつねけの書生だ。伯父さんの先生の畜生ちくしょう、自分からが其気で居ると見えて、或時ひとむかってうちの書生がといっていた。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)