“きつね”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キツネ
語句割合
99.6%
岐都禰0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「でも、もう三年になりますよ、家なんかがあるのでしょうか、私たちはきつねが怖いのですから、夜なんか通ったことがありませんが」
草藪の中 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
仕方がないので、庄兵衛氏は、捜索をあきらめ、再び自邸に向って車を走らせたが、考えて見ると、何とやらきつねにつままれた感じだ。
恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
聖武天皇の御代に、三野の國片縣かたあがたの郡、少川のまちに住んでゐた、百人力女が、前の犬に追はれた岐都禰きつね末裔まつえいだが、おのが力をたのんで、往還おうかん商人あきんどの物品を盜む。
春宵戯語 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
と叫んだのだ——來て寢よは、來つ寢よなので、この夫どののことばによつて岐都禰きつねといふとある。そこで、この野干やかんの生んだ子を岐都禰きつねといふ名にし、姓を狐のあたひとした。
春宵戯語 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)