“匿名”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とくめい93.1%
かくしな6.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
伯母と母はしきりに知り人の名を数えあげたが、それはみんな匿名とくめいの必要のない人であり、毛布二枚を買う資力のない人ばかりであった。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
「そうさ、匿名とくめい批評には、毒殺的効果があると云うじゃないか」法水はグイと下唇を噛み締めたが、実に意表外な観察を述べた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
常磐ときわというのは全く松蔭の匿名かくしなで大藏の家来有助が頼まれて尾久在おうございへ持ってまいるとまでは調べました、またそれに千早殿としたゝめてあるのは、頓と分りませんが
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
よし匿名かくしななりとも、このに感じは変るまじ。今日まで封じを解かざりしは、我れながら心強しと誇りたるあさはかさよ。胸のなやみに射る矢のおそろしく、思へば卑怯ひきよう振舞ふるまひなりし。
軒もる月 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)