“鎖沈”の読み方と例文
読み方割合
せうちん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
富岡は炬燵こたつにもぐつて、かすかな目まひを感じてゐた。ウィスキーを二三杯あふつた。全身を刺戟しげきする酒の味が、鎖沈せうちんした富岡の気持ちを幾分か明るくした。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
で取りかゝりからもう熱がめる、きようが無くなる、しんから嫌氣いやけして了ツた。然うなると、幾ら努力したと謂ツて、あがいたと謂ツて、何のやくにも立ちはしない。で、たゞ狼狽する、えうするに意氣鎖沈せうちんだ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)