“けず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
91.5%
2.1%
1.4%
0.7%
0.7%
削除0.7%
0.7%
抹消0.7%
0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
怨まなかった。こうして苦心惨憺して三年前に脱獄してからというもの、それこそ生命いのちけずる思いをして、お前を探しまわったことを
継子 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
あるいは「ひそかに門隙もんげきよりこれをうかがえば、すなわち灯下に座せる一無頭婦人、一手は首を膝の上にあんじ、一手はくしを持ってその髪をけずる。二目炯々けいけいとしてただちに門隙を見る」
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
原文に比すれば、その加えたるもの十の六、七、そのけずりたるもの、十の一、二。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
えやならえやで分ってるのに、突然いきなり烟管でにやすてえことがあるか、頭へけずが附いたぞ
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
これはおいを遠矢にかけて、その女房を奪ったとやら申すむくいから、左の膝頭にその甥の顔をした、不思議なかさが現われて、昼も夜も骨をけずるような業苦ごうくに悩んで居りましたが
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
あの亡者もうじゃどもの名簿が御入用なんでがしたな? おやすい御用で! わしはな、今度の人口調査に戸籍から削除けずってもらおうと思って、ちゃんと別の紙に一人のこらず書きつけておきましたわい。
ここより一の片句をぬすみ、かしこより一の断編をけずり、もってその政論を組成せんと試む、ここにおいて首尾の貫通を失い左右の支吾をきたし、とうてい一の論派たる価値あらず
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
「そのお願いというのはこうなんで。君のお宅にも、多分、死んだ農奴でまだ戸籍簿から抹消けずってないのが相当あるでしょう?」
その木をけずりて神体とす。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
林「いかんたってわしにはられませんよ、旦那様、頭へけず出来でけました、こんなににやして何うにも斯うにも、其様そんな薄穢い田舎者えなかものえやだよッて、突然いきなり烟管で殴しました」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)