けず)” の例文
けずつた羊毛は先づ長い小房に分けられる。そして此の房の一つをぐる/\廻つてゐるかぎのそばへ持つて行く。鈎は其の羊毛を掴んで廻りながら其の繊維を一本の糸にる。
あるいは「ひそかに門隙もんげきよりこれをうかがえば、すなわち灯下に座せる一無頭婦人、一手は首を膝の上にあんじ、一手はくしを持ってその髪をけずる。二目炯々けいけいとしてただちに門隙を見る」
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
いよいよ宴會の日になつて、結つておいでになる髮を孃子の髮のようにけずり下げ、叔母樣のお衣裳をおけになつて孃子の姿になつて女どもの中にまじり立つて、その室の中におはいりになりました。