おほよそ)” の例文
おほよそたたみ類の事あちらは黒人くろうと也。こちらはしらず候ゆゑ也。)勿論浦郷うらざとにて便も宜候故也。私添書どもなきをあやしむことなかれ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
わたくし共の乗つてゐた船は、おほよそ海に乗り出す船といふ船の中で、一番軽い船であつたのだらうと思ひます。
うづしほ (新字旧仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
夕映ゆふばえの赤きを見ればおほよそのものとしもなし山のうへにて
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
集中には夏の詩がおほよそ六首ある。其中別宅の事を言ふ一首と避暑の事を言ふ二首とは既にかみに見えてゐる。あます所が猶三首ある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
冬の詩は集に載するものおほよそ四首である。中に「病中偶成」の作がある。蘭軒の起居を知らむがために此に抄出する。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)