“鮎並”の読み方と例文
読み方割合
あいなめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
沙魚はぜ鮎並あいなめを買って、それで酒を飲んだ。うまかった。沙魚は丁度ちょうど懐卵期で、卵もぼ熟しかかっていたが、それでもうまかった。晩に高梨を訪ねた。
素人しろうとながらに、近海物と、そうでない魚とを見分けることの出来るお三輪は、今おかへ揚ったばかりのような黒く濃い斑紋とらふのある鮎並あいなめ、口の大きくうろここまかすずきなぞをながめるさえめずらしく思った。
食堂 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)