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温厚
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おんこう
ふりがな文庫
“
温厚
(
おんこう
)” の例文
温厚
(
おんこう
)
なゴルドン、常識にとんだゴルドン、しかも少年たちにはきびしく毎日の
学課
(
がっか
)
を責めて、すこしもかしゃくしないゴルドン。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
当主の、福子の良人には父にあたるその人は、
温厚
(
おんこう
)
一途
(
いちず
)
が
取
(
と
)
り
柄
(
え
)
で、仕事の上のことでは、まだまだ隠居の
差
(
さ
)
し
図
(
ず
)
の下にいた。
万年青
(新字新仮名)
/
矢田津世子
(著)
こう云う言葉を聞いている内に、まだ酒気が消えていない、堀尾一等卒の眼の中には、この
温厚
(
おんこう
)
な戦友に対する、
侮蔑
(
ぶべつ
)
の光が加わって来た。
将軍
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
解剖の教師は恐ろしい顔でもしているかと思って見ると、
温厚
(
おんこう
)
な
君子然
(
くんしぜん
)
とした人であった。矢野は気味悪く一番あとになって室へはいった。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
頭はたたき
割
(
わ
)
られ、
腕
(
うで
)
はへし折られて、これがあの
温厚
(
おんこう
)
な人の姿であるか、と
憤
(
いきどお
)
りを感じさせるほどに、ひどいものだった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
▼ もっと見る
土肥君は余の同郷、小学校の
同窓
(
どうそう
)
である。色の浅黒い、
顋
(
あご
)
の四角な、
鼠
(
ねずみ
)
の様な可愛いゝ黒い眼をした
温厚
(
おんこう
)
な子供であった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
生活の味いは、それだけ私を変化させた。「——新体詩人です」といって、私を釧路の新聞に伴れていった
温厚
(
おんこう
)
な老政治家が、ある人に私を紹介した。
弓町より
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
瓦廻
(
かはらまわ
)
しを
遣
(
や
)
る、
鞦韆飛
(
ぶらんことび
)
を
遣
(
や
)
る、石ぶつけでも、
相撲
(
すまふ
)
でも
撃剣
(
げきけん
)
の
真似
(
まね
)
でも、
悪作劇
(
わるいたずら
)
は
何
(
なん
)
でも
好
(
すき
)
でした、(
尤
(
もつと
)
も
唯今
(
たゞいま
)
でも
余
(
あま
)
り
嫌
(
きら
)
ひの
方
(
はう
)
ではない)
然
(
しか
)
るに
山田
(
やまだ
)
は
極
(
ごく
)
温厚
(
おんこう
)
で
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
あの、
温厚
(
おんこう
)
にして
深略
(
しんりゃく
)
のある
小幡民部
(
こばたみんぶ
)
、あのやさしくて
凛々
(
りり
)
しい
咲耶子
(
さくやこ
)
、あの
絶倫
(
ぜつりん
)
な
槍術家
(
そうじゅつか
)
と弓の名人である、
蔦之助
(
つたのすけ
)
や
巽小文治
(
たつみこぶんじ
)
にもずいぶんながく会わなかった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
日本から
招聘
(
しょうへい
)
せられた工学者で、この島へきてからもはや、二十年の月日はすぎた、かれは
温厚
(
おんこう
)
のひとでかつ
義侠心
(
ぎきょうしん
)
が強いところから、日本を代表する
名誉
(
めいよ
)
の
紳士
(
しんし
)
として、一般の
尊敬
(
そんけい
)
をうけている。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
と、へいそ
温厚
(
おんこう
)
な英国少年ゴルドンがいった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
温
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
厚
常用漢字
小5
部首:⼚
9画
“温厚”で始まる語句
温厚篤実
温厚人