せん)” の例文
しかし二人はただちにまた和睦わぼくする。女道士仲間では、こう云う風に親しくするのを対食と名づけて、かたわらから揶揄やゆする。それにはせんともまじっているのである。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
画はすべて、微細にたたいた石面に直接描かれ、鋭いそして強い抑揚を持った線を主とし、色彩も豊富で、それがせん道から洩れる薄明りで妙に底光りしている。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)