“かしづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
27.8%
16.7%
11.1%
11.1%
齊眉11.1%
5.6%
奉仕5.6%
嫁付5.6%
斉眉5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私もまたこの小さな國の老侯のやうに敬はれ、かしづかれ、慕はれて、餘生を讀書三昧に耽つた外祖業隆なりたか翁の眞白な長髯のなつかしさを忘るる事が出來ぬ。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
『たのもしい人物じんぶつじゃ。あれよりほかにそちが良人おっとかしづくべきものはない……』ただそれっきりの事柄ことがらで、わたくしはおとなしくちちおおせに服従ふくじゅうしたまででございます。
一一一三ツのものは道なり。我がともがらのおよぶべきにあらず。只一一二かれらが一一三つかへかしづく事のうやうやしきにあつまるとしるべし。これかねに霊あれども人とこころの異なる所なり。
いよいよ身を入れてお世話したまふにぞ、我も行末夫とかしづくべき人の、かかる時より真心尽くしてこそと。かげになりひなたになり、力を添えし甲斐ありてや、その翌々年我廿歳といふ年の夏。
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
あに元太郎もとたらう至極しごく實體じつていで、農業のうげふ出精しゆつせいし、兩親りやうしん孝行かうかうつくし、まづしいなかにもよく齊眉かしづき、ひとづきあひは義理堅ぎりがたくて、むらほめものなのであるが、次男じなん小助こすけうまれついたのらくらもの。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
げにや榮華は夢かまぼろしか、高厦かうか十年にして立てども一朝の煙にだも堪へず、朝夕玉趾ぎよくし珠冠しゆくわん容儀ようぎたゞし、參仕さんし拜趨はいすうの人にかしづかれし人、今は長汀ちやうていの波にたゞよひ、旅泊りよはくの月に跉跰さすらひて
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
時のみかど中宮ちゆうぐう、後に建禮門院と申せしは、入道が第四のむすめなりしかば、此夜の盛宴に漏れ給はず、かしづける女房にようばう曹司ざうしは皆々晴の衣裳に奇羅を競ひ、六宮りくきゆう粉黛ふんたい何れ劣らずよそほひらして
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
只だひとへに主義の為めに御尽くしなさるのを知りましたものですから、私は心中に理想の良人と奉仕かしづいて、此身は最早もはや彼人の前に献げましたと云ふことをたしかに神様に誓つたのですよ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
家を治めて居りました処が、夭死わかじにを致しましたけれども、田舎は堅いから娘を嫁付かしづけますと盆暮にはきっと参りますが、此方こちらでは女房が死んでからは少しも音信おとづれをしない、けれども
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
かたちおごそかなるは、白銀しろがねよろひしてかれ守護しゆごする勇士いうしごとく、姿すがたやさしいのは、ひめ斉眉かしづ侍女じぢよかとえる。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)