“曹司”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぞうし68.4%
ざうし15.8%
そうし10.5%
そうじ5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
杜興とこうは口惜しかったが、祝氏のおん曹司ぞうしたちが相手では怒りもならず、唯々、わけをはなして、哀願と陳弁とにこれつとめるほかなかった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やれ曹司ざうしの畳をよごしたのと、その度毎に、良秀々々と呼び立てゝは、兎に角いぢめたがるのでございます。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
あれは横笛よこぶえとて近き頃御室おむろさとより曹司そうししに見えし者なれば、知る人なきもことわりにこそ、御身おんみは名を聞いて何にし給ふ
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
が、やがて明け放した遣り戸を閉しながら少しは上氣の褪めたらしい娘の方を見返つて、「もう曹司そうじへ御歸りなさい」と出來る丈やさしく申しました。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)