“痊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
77.8%
おこた11.1%
なほ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
足のきずはやがてえたが、その年の冬風邪かぜから引きつづいて腹膜炎ふくまくえんかかり、赤十字病院に入ると間もなく危篤きとくに陥った。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
思いがけなき大疾を得て、その病も少しはおこたらんとするを喜べるほどもなく、死ねといわるるはなお慈悲の宣告を受け、愛し愛さるる良人はありながら容赦もなく間を裂かれて
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
幾多いくらかねこしらへたところで、君はその分では到底慰めらるる事はありはせん。病が有るからと謂うて毒を飲んで、その病がなほるぢやらうか。君はあたかも薬を飲む事を知らんやうなものじやぞ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)