“よめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨメ
語句割合
56.7%
夜目12.6%
8.8%
5.1%
4.2%
夜眼4.2%
子婦2.8%
2.3%
0.9%
0.9%
0.5%
嫁入0.5%
家嫂0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「こんど日向ひゅうがからお召しよせになったあの髪長媛かみながひめを、お父上にお願いして、わたしのおよめにもらってくれないか」とおたのみになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
福助は物珍しさうに窓に顔を押しつけて、夜目よめに気味悪く光る水のおもを眺めてゐたが、ひよいとつれの男を振かへつたと思ふと
そんでよめたせるにしても折角せつかくこつちにはたらいてんだから自分じぶんとこへはれてわけにやかねえとおもつてななんちつてもそれ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その後またその家に至り姑に汝のよめは如何と問うと、仕事無精でいかり通しだと答う。そこで前同様に教え食を受けて去った。
この土地は人情がよくないから、親のない子ややもめでは暮していけない。阿繊ももう、あなたの家のよめになっておる。ここを
阿繊 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
それはたゞ四つの道が出會であつた辻に立つてゐる石の柱に過ぎなかつた。その柱は、遠方からまた夜眼よめに、もつとはつきりさせる爲めだらう、白く塗られてあつた。
〔新婦と〕いかなる新婦もアダムの裔なればその女に當り、アダムの裔なる男子に嫁すればその子婦よめに當る
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
それより生ずる道徳の頽敗寒心すべきもの多しとて、広くよめ入り盛りの女や、その両親にさとした親切至れる訓誡の書だ。
されどまさしく久爾須といへること物に見江ねば、姑く旧のまゝに、今も「久受くず」とよめり。
国栖の名義 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
のつそつしながらすすびたる行燈あんどんの横手の楽落らくがきよめば山梨県士族山本勘介やまもとかんすけ大江山おおえやま退治の際一泊と禿筆ちびふであと、さては英雄殿もひとり旅の退屈に閉口してのおんわざくれ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
わすれんや更に貴樣は知らぬ人なりと再度ふたゝび云へば三次はあきはて嗚呼あゝよめたり長庵らうお安の一件をおれが白状せし故其惡事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
資本もとでに初めし醫者家業いしやかげふ傷寒論しやうかんろんよめねどもなりとて衣服いふくおどかし馬鹿にて付る藥までした三寸の匙加減さじかげんでやつて退のいたる御醫者樣もう成ては長棒ながぼうかごよりいのち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
唐突だしぬけ嫁入よめらせると、そのぞっこんであった男が、いや、失望だわ、懊悩おうのうだわ、煩悶はんもんだわ、すべった、転んだ、ととかく世の中が面倒臭くって不可いかんのです。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
怨望えんぼう満野まんや、建白の門はいちの如く、新聞紙の面は裏店うらだなの井戸端の如く、そのわずらわしきやくが如く、その面倒なるや刺すが如く、あたかも無数の小姑こじゅうとめが一人の家嫂よめくるしむるに異ならず。
学者安心論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)