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媳
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よめ
ふりがな文庫
“
媳
(
よめ
)” の例文
ところで、いいかい、なるたけ注意して、この
女
(
こ
)
は
真
(
ほん
)
にわたしの
媳
(
よめ
)
だ、
子息
(
せがれ
)
の
妻
(
さい
)
じゃない、というように姑に感じさせなけりゃならん。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
その後またその家に至り姑に汝の
媳
(
よめ
)
は如何と問うと、仕事無精で
瞋
(
いか
)
り通しだと答う。そこで前同様に教え食を受けて去った。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
七斤ねえさんというのは、彼女の倅の
媳
(
よめ
)
である。その時七斤ねえさんは
飯籃
(
めしかご
)
をさげて
卓
(
テーブル
)
の
側
(
そば
)
に行き、卓上に飯籃を投げ卸してプリプリ腹を立てた。
風波
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
清の
雍正
(
ようせい
)
年間、内城の某家で息子のために
媳
(
よめ
)
を
娶
(
めと
)
ることになった。新婦の
里方
(
さとかた
)
も
大家
(
たいけ
)
で、沙河門外に住んでいた。
中国怪奇小説集:16 子不語(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
八十近くなって
眼液
(
めしる
)
たらして
竈
(
へっつい
)
の下を
焚
(
た
)
いたり、
海老
(
えび
)
の様な腰をしてホウ/\云いながら庭を
掃
(
は
)
いたり、杖にすがって
媳
(
よめ
)
の命のまに/\
使
(
つか
)
いあるきをしたり
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
「其馬をしも船に乗せて
隊兵
(
てせい
)
——」という丁の終りまではシドロモドロながらも自筆であるが、その次の丁からは馬琴の
媳
(
よめ
)
の
宗伯
(
そうはく
)
未亡人おミチの筆で続けられてる。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
夫妻はひどくそれを歎いたが、間もなくその妻君も病気になって歿くなった。そして三四箇月したところで、長男の
媳
(
よめ
)
であった女も病気になってこれまた歿くなってしまった。
劉海石
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
媳
(
よめ
)
っ子や忰に話して聞かせべいと思って
参
(
めえ
)
りました、皆様お変りもごぜえませんで
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その娘は病気があるために、人に
媳
(
よめ
)
に遣ることが出来ぬのである。商人は此娘を連れて千四百ヱルストの道をわざ/\来た。これは娘の病気をセルギウスに直して貰はうと思ふからである。
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
海岸に立つ二階屋の窓には女子供、新しき
媳
(
よめ
)
——さう云ふ人達が首を出す。
海郷風物記
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
うそをつきたもうな、
卿
(
おんみ
)
は常に当今の嫁なるものの
舅姑
(
しゅうと
)
に礼足らずとつぶやき、ひそかにわが
媳
(
よめ
)
のこれに異なるをもっけの
幸
(
さち
)
と思うならずや。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
さりとて今夜の婚儀を中止するわけにも行かなかったと見えて、ともかくも婿ひとりに
媳
(
よめ
)
ふたりという不思議な婚礼を済ませて、奉公人どもはめいめいの寝床へ退がった。
中国怪奇小説集:16 子不語(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
白太夫なる百姓
老爺
(
ろうや
)
が七十の賀に、三人の
媳
(
よめ
)
が
集
(
つど
)
い来て料理を調うる間に、七十二銅と嫁に貰える三本の扇を持ち、
末広
(
すえひろ
)
の子供の生い先、氏神へ頼んだり見せたりせんとて
神社合祀に関する意見
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
老妻お百と
媳
(
よめ
)
のお道との三角葛藤はしばしば問題となるが、馬琴に後暗い弱点がなくとも一家の主人が些細な家事にまでアア
七
(
しち
)
むずかしい理窟をこねるようでは家が
悶
(
も
)
める。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
其まゝに大きくして、内の
媳
(
よめ
)
にするのが多い。
所謂
(
いわゆる
)
「
蕾
(
つぼみ
)
からとる
花嫁御
(
はなよめご
)
」である。一家総労働の農家では、主僕の間に
隔
(
へだて
)
がない様に、実の娘と養女の間に
格別
(
かくべつ
)
の
差等
(
さとう
)
はない。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
しかし鬼でもない、
蛇
(
じゃ
)
でもない、やっぱり人間じゃ。その呼吸さえ飲み込むと、鬼の
媳
(
よめ
)
でも
蛇
(
じゃ
)
の女房にでもなれるものじゃ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
主翁
(
おやじ
)
が死んで、石山の新家は
媳
(
よめ
)
の
天下
(
てんか
)
になった。誰も
久
(
ひさ
)
さんの
家
(
うち
)
とは云わず、宮前のお広さんの家と云った。宮前は八幡前を謂うたのである。外交も内政も彼女の手と口とでやってのけた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
初めは行き暮れた旅人を泊らしては路銀を
窃
(
ぬす
)
む悪猟師の女房、次には
媳
(
よめ
)
いびりの
猫化郷士
(
ねこばけごうし
)
の妻、三転して
追剥
(
おいはぎ
)
の女房の女按摩となり、最後に
折助
(
おりすけ
)
の
嬶
(
かかあ
)
となって亭主と馴れ合いに賊を働く
夜鷹
(
よたか
)
となり
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
媳
部首:⼥
13画
“媳”を含む語句
姑媳
媳婦
媳子
媳御