シヤウ)” の例文
夏祓へに、人間の邪悪を負はせて流した人形ヒトガタが、水界にシヤウを受けて居るとの考へである。中にも、田の祓へには、草人形を送つて、海・川へ流す。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
モトコレ同根ドウコンヨリシヤウズルモノヲ
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
巾着切りのシヤウ国迄も、自分の里にひきつけねば措かぬ物識りたちに、鼻のさきであひしらはるべきものではない。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
たゞ忌憚のない感じを申すと、あまりに小寺さんの近代的審美感から、極めて僅かではあるが、時々シヤウのまゝの原形をまげて居はしまいかと恐れさせられた事である。