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生
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しやう
ふりがな文庫
“
生
(
しやう
)” の例文
私
(
わし
)
はその
前刻
(
さつき
)
から
何
(
なん
)
となく
此
(
この
)
婦人
(
をんな
)
に
畏敬
(
ゐけい
)
の
念
(
ねん
)
が
生
(
しやう
)
じて
善
(
ぜん
)
か
悪
(
あく
)
か、
何
(
ど
)
の
道
(
みち
)
命令
(
めいれい
)
されるやうに
心得
(
こゝろえ
)
たから、いはるゝままに
草履
(
ざうり
)
を
穿
(
は
)
いた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(雷と夕立はをんさいのからくり也)雲は
地中
(
ちちゆう
)
の
温気
(
をんき
)
より
生
(
しやう
)
ずる物ゆゑに其
起
(
おこ
)
る
形
(
かたち
)
は
湯気
(
ゆげ
)
のごとし、水を
沸
(
わかし
)
て
湯気
(
ゆげ
)
の
起
(
たつ
)
と同じ事也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
其所
(
そこ
)
で、
其
(
その
)
岩窟
(
がんくつ
)
なる
物
(
もの
)
が、
抑
(
そもそ
)
も
何
(
な
)
んであるかを
調
(
しら
)
べる
必用
(
ひつよう
)
を
生
(
しやう
)
じ、
坪井理學博士
(
つぼゐりがくはかせ
)
の
第
(
だい
)
一の
探檢調査
(
たんけんてうさ
)
となつた。それは九
月
(
ぐわつ
)
十二
日
(
にち
)
であつた。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
だが謂はゞ——平野の里に感じた喜びは、過去
生
(
しやう
)
に対するものであり、今此山を臨み見ての驚きは未来を思ふ心躍りであつたと謂へよう。
死者の書:――初稿版――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
さう
思
(
おも
)
へば
益〻
(
ます/\
)
居堪
(
ゐたま
)
らず、
衝
(
つ
)
と
立
(
た
)
つて
隅
(
すみ
)
から
隅
(
すみ
)
へと
歩
(
ある
)
いて
見
(
み
)
る。『さうしてから
奈何
(
どう
)
する、あゝ
到底
(
たうてい
)
居堪
(
ゐたゝま
)
らぬ、
這麼風
(
こんなふう
)
で一
生
(
しやう
)
!』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
一四
生
(
しやう
)
を殺し
鮮
(
あざらけ
)
を
喰
(
くら
)
ふ
凡俗
(
ぼんぞく
)
の人に、法師の養ふ魚
一五
必ずしも与へずとなん。其の絵と
一六
俳諧
(
わざごと
)
とともに
天下
(
あめがした
)
に聞えけり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
與吉
(
よきち
)
の
横頬
(
よこほゝ
)
は
皮膚
(
ひふ
)
が
僅
(
わづか
)
に
水疱
(
すゐはう
)
を
生
(
しやう
)
じて
膨
(
ふく
)
れて
居
(
ゐ
)
た。
彼
(
かれ
)
は
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
の
機嫌
(
きげん
)
が
惡
(
わる
)
かつた。
南
(
みなみ
)
の
女房
(
にようばう
)
は
其
(
そ
)
の
水疱
(
すゐはう
)
に
頭髮
(
あたま
)
へつける
胡麻
(
ごま
)
の
油
(
あぶら
)
を
塗
(
ぬ
)
つてやつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
そこに
盲目
(
まうもく
)
の
尊敬
(
そんけい
)
が
生
(
しやう
)
ずる。
盲目
(
まうもく
)
の
尊敬
(
そんけい
)
では、
偶
(
たま/\
)
それをさし
向
(
む
)
ける
對象
(
たいしやう
)
が
正鵠
(
せいこく
)
を
得
(
え
)
てゐても、なんにもならぬのである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
たとひ
私
(
わたし
)
が
明日
(
あした
)
死
(
し
)
ぬとしても!一
生
(
しやう
)
をかけて
目指
(
めざ
)
して
來
(
き
)
た
私
(
わたし
)
の
仕事
(
しごと
)
に
少
(
すこ
)
しもまだ
手
(
て
)
がつけられなかつたとて、たとひ
手紙
(
てがみ
)
が
書
(
か
)
きかけてあつたとて
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
山
(
やま
)
へ
歸
(
かへ
)
ると、
親兄弟
(
おやきやうだい
)
は
勿論
(
もちろん
)
、
友
(
とも
)
だちも
驚
(
おどろ
)
いてしまひました。そしてかわいさうに
此
(
こ
)
の
兎
(
うさぎ
)
は一
生
(
しやう
)
の
笑
(
わら
)
はれ
者
(
もの
)
となりました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
爾來
(
じらい
)
日本建築
(
にほんけんちく
)
は
漸次
(
ぜんじ
)
に
進歩
(
しんぽ
)
して
堅牢
(
けんらう
)
精巧
(
せいかう
)
なものを
生
(
しやう
)
ずるに
至
(
いた
)
つたが、これは
高級建築
(
かうきふけんちく
)
の
必然的條件
(
ひつぜんてきでうけん
)
として
現
(
あらは
)
れたので、
地震
(
ぢしん
)
を
考慮
(
かうりよ
)
したためではない。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
折角
(
せつかく
)
樂しい
昨日
(
きのふ
)
は夢、せつない
今日
(
けふ
)
が
現
(
うつつ
)
かと、つい
煩惱
(
ぼんなう
)
も
生
(
しやう
)
じるが、世の戀人の身の上を
何
(
なん
)
で雲めが思ふであらう。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
かうした
思
(
おもひ
)
を取集めて考へることは、一
生
(
しやう
)
中
(
ちう
)
幾度
(
いくど
)
もないやうにさへ思はれた。人間は
唯
(
たゞ
)
※忙
(
そうばう
)
の
中
(
うち
)
に過ぎて
行
(
ゆ
)
く……
味
(
あぢは
)
つて
居
(
ゐ
)
る余裕すらないと又繰返した。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
これは、
獨
(
ひと
)
り
讀書
(
どくしよ
)
の
上
(
うへ
)
ばかりではない。
何
(
な
)
んでも、
自己
(
じこ
)
に
腰
(
こし
)
を
据
(
す
)
ゑて
掛
(
かゝ
)
らなければ、
男
(
をとこ
)
でも
女
(
をんな
)
でも、一
生
(
しやう
)
、
精神上
(
せいしんじやう
)
の
奴隷
(
どれい
)
となつて
死
(
し
)
んで
行
(
ゆ
)
く
他
(
ほか
)
は
無
(
な
)
いのだ。
読書の態度
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『
彼等
(
かれら
)
はこの
次
(
つぎ
)
に
何
(
なに
)
をするだらう!
若
(
も
)
し
生
(
しやう
)
があるものなら
屋根
(
やね
)
を
取除
(
とりの
)
けるやうな
莫迦
(
ばか
)
はしないだらう』
程
(
ほど
)
經
(
へ
)
て
彼等
(
かれら
)
は
再
(
ふたゝ
)
び
動
(
うご
)
き
出
(
だ
)
しました、
愛
(
あい
)
ちやんは
兎
(
うさぎ
)
が
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
七
月
(
ぐわつ
)
以來
(
いらい
)
の
外國貿易
(
ぐわいこくぼうえき
)
の
状勢
(
じやうせい
)
と
金解禁
(
きんかいきん
)
に
對
(
たい
)
する
諸般
(
しよはん
)
の
準備
(
じゆんび
)
の
程度
(
ていど
)
より
見
(
み
)
て、
斯
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
き
事態
(
じたい
)
の
發生
(
はつせい
)
し
財界
(
ざいかい
)
に
急激
(
きふげき
)
な
波動
(
はどう
)
を
生
(
しやう
)
ずることなきことを
信
(
しん
)
ずるものである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
承
(
うけた
)
まはり候へば
此廓
(
このさと
)
の火宅を今日しも
御放
(
おはな
)
れ候て
凉
(
すゞ
)
しき方へ
御根引
(
おねびき
)
の
花
(
はな
)
珍敷
(
めづらしき
)
新枕
(
にひまくら
)
御羨敷
(
おうらやましき
)
は物かは
殊
(
こと
)
に殿には
木
(
き
)
そもじ樣は
土
(
つち
)
陰陽
(
いんやう
)
を起し
陽
(
やう
)
は
養
(
やう
)
にして一
生
(
しやう
)
養
(
やしな
)
ふを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一
體
(
たい
)
この
規則
(
きそく
)
でさせる
事
(
こと
)
は
規則
(
きそく
)
其物
(
そのもの
)
の
存
(
そん
)
してゐる
間
(
あひだ
)
、
即
(
すなは
)
ち
規則
(
きそく
)
にはまつて
居
(
ゐ
)
る
間
(
あひだ
)
はよろしいが、
他日
(
たじつ
)
境遇
(
きやうぐう
)
が
變
(
か
)
はると、
一方
(
ひとかた
)
ならぬ
差支
(
さしつかへ
)
を
生
(
しやう
)
ずる
事
(
こと
)
がありませう。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
家をつくり、塔を組む、番匠なんどとは事變りて、これは
生
(
しやう
)
なき
粗木
(
あらき
)
を削り、男、女、天人、夜叉、
羅刹
(
らせつ
)
、ありとあらゆる
善惡邪正
(
ぜんなくじやしやう
)
のたましひを打ち込む面作師。
修禅寺物語
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
女
(
をんな
)
と、ばくちと、
阿片
(
あへん
)
と、
支那人
(
しなじん
)
の一
生
(
しやう
)
はその三つの
享樂
(
きやうらく
)
の
達成
(
たつせい
)
に
捧
(
さゝ
)
げられる——などと
言
(
い
)
ふと、
近頃
(
ちかごろ
)
の
若
(
わか
)
い
新
(
あたら
)
しい
中華民國
(
ちうくわみんこく
)
の
人達
(
ひとたち
)
から
叱
(
しか
)
られるかも
知
(
し
)
れないが
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
鹿猪等の骨を見るに
筋肉
(
きんにく
)
の
固着
(
こちやく
)
し居りし局部には
鋭
(
するど
)
き刄物にて
疪
(
きづ
)
を付けし
痕
(
あと
)
有り。此は石にて
作
(
つく
)
れる
刄物
(
はもの
)
を用ゐて肉を切り
離
(
はな
)
したる爲に
生
(
しやう
)
ぜしものたる事疑ふ可からず。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
その
亞米利加人
(
あめりかじん
)
が
母親
(
はゝおや
)
から
言
(
い
)
はれた
言葉
(
ことば
)
を
引
(
ひ
)
いて、あれが
自分
(
じぶん
)
の『
良心
(
りやうしん
)
の
眼
(
め
)
ざめ』だ、
自分
(
じぶん
)
が一
生
(
しやう
)
の
中
(
うち
)
のどんな
出來事
(
できごと
)
でもあんなに
深
(
ふか
)
く
長續
(
ながつゞ
)
きのして
殘
(
のこ
)
つたものはない
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
此
(
この
)
四五
月
(
ぐわつ
)
と
云
(
い
)
ふものは、
私
(
わたし
)
に
取
(
と
)
つては
唯
(
たゞ
)
夢
(
ゆめ
)
のやうで、
楽
(
たの
)
しいと
云
(
い
)
へば
楽
(
たの
)
しいが、
然
(
さり
)
とて、
私
(
わたし
)
が
想像
(
さうざう
)
してゐた
程
(
ほど
)
、
又
(
また
)
人
(
ひと
)
が
言
(
い
)
ふほど、
此
(
これ
)
が
私
(
わたし
)
の一
生
(
しやう
)
の
最
(
もつと
)
も
幸福
(
かうふく
)
な
時期
(
じき
)
だとも
思
(
おも
)
はぬ。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
も
只
(
たゞ
)
には
聞
(
き
)
かず
鼠
(
ねづみ
)
の
荒
(
あ
)
れにも
耳
(
みゝ
)
そばだてつ
疑心
(
ぎしん
)
は
暗鬼
(
あんき
)
を
生
(
しやう
)
ずる
奧
(
おく
)
の
間
(
ま
)
に
其人
(
そのひと
)
現在
(
げんざい
)
坐
(
ざ
)
すを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
これを
器械的觀測
(
きかいてきかんそく
)
の
結果
(
けつか
)
に
比較
(
ひかく
)
すると
一割以上
(
いちわりいじよう
)
の
誤差
(
ごさ
)
を
生
(
しやう
)
じた
例
(
れい
)
は
極
(
きは
)
めて
少
(
すくな
)
い。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
水道税
(
すゐだうぜい
)
の
事
(
こと
)
で
一寸
(
ちよつと
)
聞
(
き
)
き
合
(
あは
)
せる
必要
(
ひつえう
)
が
生
(
しやう
)
じたので、
宗助
(
そうすけ
)
は
歸
(
かへ
)
り
路
(
みち
)
に
坂井
(
さかゐ
)
へ
寄
(
よ
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
アダムの
二本棒
(
にほんぼう
)
が
意地
(
いぢ
)
汚
(
きたな
)
さの
摂
(
つま
)
み
喰
(
ぐひ
)
さへ
為
(
せ
)
ずば
開闢
(
かいびやく
)
以来
(
いらい
)
五千
年
(
ねん
)
の
今日
(
こんにち
)
まで
人間
(
にんげん
)
は
楽園
(
パラダイス
)
の
居候
(
ゐさふらふ
)
をしてゐられべきにとンだ
飛
(
とば
)
ツ
塵
(
ちり
)
が
働
(
はたら
)
いて
喰
(
く
)
ふといふ
面倒
(
めんだう
)
を
生
(
しやう
)
じ〻は
扨
(
さて
)
も
迷惑
(
めいわく
)
千万
(
せんばん
)
の事ならずや。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
知れたことぢや、
生
(
しやう
)
があるものには、銘々の心がある! (空を仰ぐ)しきりに鳴き渡るなう。「朧夜に影こそ見えね鳴く雁の……」無風流の俺には、下の句がつゞかぬ。うむ、もう寢よう。
袈裟の良人
(旧字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
そして、それがなんとなく
彼
(
かれ
)
に
對
(
たい
)
して
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
な、
彼女
(
かれ
)
の一
生
(
しやう
)
を
通
(
つう
)
じてすまないことのやうに、
思
(
おも
)
はれるのであつた。まち
子
(
こ
)
は、もはや
不自由
(
ふじいう
)
の
足
(
あし
)
の
惡
(
わる
)
い、
自分
(
じぶん
)
の
肉體
(
からだ
)
についてはあきらめてゐる。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
その上
生
(
しやう
)
あるものは神の思召次第で、いつ死ぬるかも知れない。鱷だつてどうかしてはじけまいものでもない。中に這入つてゐるイワン君だつて病気になる事もあらう。死なないにも限らない。
鱷
(新字旧仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
いよ/\
探險
(
たんけん
)
とは
决心
(
けつしん
)
したものゝ、
實
(
じつ
)
は
薄
(
うす
)
氣味惡
(
きみわる
)
い
事
(
こと
)
で、
一體
(
いつたい
)
物音
(
ものおと
)
の
主
(
ぬし
)
も
分
(
わか
)
らず、また
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
にはどんな
災難
(
さいなん
)
が
生
(
しやう
)
ずるかも
分
(
わか
)
らぬので、
私
(
わたくし
)
は
萬一
(
まんいち
)
の
塲合
(
ばあひ
)
を
慮
(
おもんぱか
)
つて、
例
(
れい
)
の
端艇
(
たんてい
)
をば
波打際
(
なみうちぎわ
)
にシカと
繋止
(
つなぎと
)
め
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
日を継ぎてわれの
病
(
やまひ
)
をおもへれば浜のまさごも
生
(
しやう
)
なからめや
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
来年以後は
変動
(
へんどう
)
を
生
(
しやう
)
ずるであらうと
念
(
おも
)
はれるのです
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
月の色
半死
(
はんし
)
の
生
(
しやう
)
に
悩
(
なや
)
むごとただかき曇る。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
生
(
しやう
)
、
老
(
ろう
)
、
病
(
びやう
)
、
死
(
し
)
は順当な流転だ
南洋館
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
あゝ、わが出
生
(
しやう
)
の記憶甦へる。
無題
(新字旧仮名)
/
富永太郎
(著)
塵は
遽
(
には
)
かに
生
(
しやう
)
を得て
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
艸木の
実
(
み
)
の
円
(
まろき
)
をうしなはざるも気中に
生
(
しやう
)
ずるゆゑ也。雲
冷際
(
れいさい
)
にいたりて雨とならんとする時、
天寒
(
てんかん
)
甚しき時は
雨
(
あめ
)
氷
(
こほり
)
の
粒
(
つぶ
)
となりて
降
(
ふ
)
り
下
(
くだ
)
る。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
も、
山頂
(
さんてう
)
の
凸起
(
とつき
)
する
地點
(
ちてん
)
に
調査
(
てうさ
)
を
試
(
こゝろ
)
み、
果
(
はた
)
して
古墳
(
こふん
)
であるか
否
(
いな
)
かを
確
(
たしか
)
める
必用
(
ひつよう
)
を
生
(
しやう
)
じたので、
地主側
(
ぢぬしがは
)
の
請願
(
せいぐわん
)
もあり
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
木
(
き
)
を
削
(
けづ
)
る
時
(
とき
)
の
釣合
(
つりあひ
)
一
(
ひと
)
つで、
水
(
みづ
)
に
入
(
い
)
れた
時
(
とき
)
浮
(
う
)
き
方
(
かた
)
が
違
(
ちが
)
ふでねえかの、
縦
(
たて
)
に
留
(
と
)
まれば
生
(
しやう
)
がある、
横
(
よこ
)
に
寝
(
ね
)
れば、
死
(
し
)
んだりよ。……
煩
(
むづ
)
ヶ
敷
(
し
)
い
事
(
こと
)
ではねえだ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
前生にありしときおのれをよく
脩
(
をさ
)
め、慈悲の心
専
(
もは
)
らに、
他人
(
ことひと
)
にもなさけふかく
接
(
まじは
)
りし人の、その善報によりて、今此の
生
(
しやう
)
に富貴の家にうまれきたり
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
雨
(
あめ
)
は
蹂
(
ふ
)
み
固
(
かた
)
めてある
百姓
(
ひやくしやう
)
の
庭
(
には
)
の
土
(
つち
)
にも
蔊菜
(
いぬがしら
)
や
石龍芮
(
たがらし
)
の
黄色
(
きいろ
)
い
小粒
(
こつぶ
)
な
花
(
はな
)
を
持
(
も
)
たせて、
棟
(
やのむね
)
にさへ
長
(
なが
)
い
短
(
みじか
)
い
草
(
くさ
)
を
生
(
しやう
)
ぜしめる。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
其
(
その
)
音
(
おと
)
が
寂寞
(
せきばく
)
を
破
(
やぶ
)
つてざわ/\と
鳴
(
な
)
ると、
閭
(
りよ
)
は
髮
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
の
根
(
ね
)
を
締
(
し
)
め
附
(
つ
)
けられるやうに
感
(
かん
)
じて、
全身
(
ぜんしん
)
の
肌
(
はだ
)
に
粟
(
あは
)
を
生
(
しやう
)
じた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
奧田が
組下
(
くみした
)
山田
(
やまだ
)
軍平
(
ぐんぺい
)
と云者喜八が
形
(
かたち
)
を見て
怪
(
あやし
)
み
曲者
(
くせもの
)
待
(
まて
)
と聲を掛ながら既に
捕
(
とら
)
へんと喜八の袖を
押
(
おさ
)
へしにぞ喜八は一
生
(
しやう
)
懸命
(
けんめい
)
と彼の出刄庖丁にて軍平が捕へたる
片袖
(
かたそで
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
矢車草
(
やぐるまさう
)
、
思草
(
おもひぐさ
)
、
白粉花
(
おしろいばな
)
、
生
(
しやう
)
の
眞
(
まこと
)
の美人よりもおまへの
方
(
はう
)
がわたしは
好
(
すき
)
だ。
滅
(
ほろ
)
んだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
若
(
もし
)
又
(
また
)
醫學
(
いがく
)
の
目的
(
もくてき
)
が
藥
(
くすり
)
を
以
(
もつ
)
て、
苦痛
(
くつう
)
を
薄
(
うす
)
らげるものと
爲
(
な
)
すなれば、
自然
(
しぜん
)
茲
(
こゝ
)
に一つの
疑問
(
ぎもん
)
が
生
(
しやう
)
じて
來
(
く
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
とりわけてこれと
云
(
い
)
ふ……
何處
(
どこ
)
もみんな
同
(
おんな
)
じですがね。……だが、あの
星
(
ほし
)
の
國
(
くに
)
へあそびに
行
(
い
)
つて、
宵
(
よひ
)
のうつくしい
明星樣
(
めうじやうさま
)
にもてなされたのだけは、おらが一
生
(
しやう
)
一
代
(
だい
)
の
光榮
(
くわうえい
)
さ
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
いはんやまた
家
(
いへ
)
を
潰
(
つぶ
)
すほどの
大震
(
たいしん
)
は、一
生
(
しやう
)
に一
度
(
ど
)
あるかなしである。
太古
(
たいこ
)
の
民
(
たみ
)
が
何
(
なん
)
で
地震
(
ぢしん
)
を
恐
(
おそ
)
れることがあらう。また
何
(
なん
)
で
家
(
いへ
)
を
耐震的
(
たいしんてき
)
にするなどといふ
考
(
かんが
)
へが
起
(
お
)
こり
得
(
え
)
やう。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
それが
汽車
(
きしや
)
の
通
(
とほ
)
るのを
仰
(
あふ
)
ぎ
見
(
み
)
ながら、一
齊
(
せい
)
に
手
(
て
)
を
擧
(
あ
)
げるが
早
(
はや
)
いか、いたいけな
喉
(
のど
)
を
高
(
たか
)
く
反
(
そ
)
らせて、
何
(
なん
)
とも
意味
(
いみ
)
の
分
(
わか
)
らない
喊聲
(
かんせい
)
を一
生
(
しやう
)
懸命
(
けんめい
)
に
迸
(
ほとばし
)
らせた。するとその
瞬間
(
しゆんかん
)
である。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
其
(
それ
)
とも
此様
(
こん
)
なのが
実際
(
じつさい
)
に
幸福
(
かうふく
)
なので、
私
(
わたし
)
の
考
(
かんが
)
へてゐた
事
(
こと
)
が、
分
(
ぶん
)
に
過
(
す
)
ぎたのかも
知
(
し
)
れぬ。が、これで一
生
(
しやう
)
続
(
つゞ
)
けば
先
(
まづ
)
無事
(
ぶじ
)
だ。
熱
(
あつ
)
くもなく
冷
(
つめた
)
くもなし、
此処
(
こゝ
)
らが
所謂
(
いはゆる
)
平温
(
へいおん
)
なのであらう。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
“生”を含む語句
生活
先生
生長
畜生
平生
生々
蘇生
生死
衆生
生業
生暖
根生
生命
生存
存生
生出
後生
生温
生計
生身
...