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佐伯部の兵士がかつて「海行かば水浸みづく屍、山行かば草す屍、大君の辺にこそ死なめ」と言立ことたてて、一心に君を守り奉りたると同じく
武士を夷ということの考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
胸突き八丁の登り口に近く、青い苔のした断崖からは、金性水きんせいすいと呼ぶ清泉が滾々こんこん瀑布たきのごとく谷間に流れ落ちている。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
ゴロリと地上へ転がったのを見ると、苔のした岩であった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この瓶の口栓キルクはすでに腐っておる、そのうえ瓶の外にしている海苔こけは、決してこの近海に生ずる物ではない、南洋の海苔こけだ、南洋の海苔こけだ、このような海苔こけの生じているので見ても
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)