“むま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夢魔40.0%
20.0%
20.0%
六間13.3%
6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ともし低く、しらみわたる部屋にこんこんと再び眠りに沈んだ大膳亮——畢竟ひっきょうこれはうつし世の夢魔むま、生きながらに化した剣魅物愛けんみぶつあいの鬼であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
どうせ毎日往くだからねえ駄賃はいりやしねえ、むまの上へえっけていくから、彼処あすこ貴方あんた買わねえでねえ己が持って来て上げやんすからねえ
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一人は如法によほうの変屈ものにて一日部屋の中にまぢまぢと陰気らしきむまれなれど、姉のお花は皮薄かわうす二重腮にぢうあごかわゆらしく出来たる子なれば、美人といふにはあらねども年頃といひ人の評判もよく
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
女房に教えられた化け物屋敷の前に立つと、もとより小さい御家人の住居であるから、屋敷といっても恐らく五間いつま六間むまぐらいであろうと思われる古家で、表の門はもう傾いていた。
半七捕物帳:60 青山の仇討 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
棒砂糖少し持てきたりしが、煮物に使つかわんことしければ、無しと答えぬ。茄子なす胡豆いんげんなど醤油のみにて煮て来ぬ。鰹節かつおぶしなど加えぬ味頗むまし。酒は麹味を脱せねどこれも旨し。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)