トップ
>
夢魔
>
むま
ふりがな文庫
“
夢魔
(
むま
)” の例文
豁然
(
かつぜん
)
と、心がひらけ、
夢魔
(
むま
)
から
醒
(
さ
)
めるのもつねであった。十方の
碧空
(
あおぞら
)
にたいして、恥じない自分をも同時にとりもどしていた。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ともし
灯
(
び
)
低く、
白
(
しら
)
みわたる部屋にこんこんと再び眠りに沈んだ大膳亮——
畢竟
(
ひっきょう
)
これはうつし世の
夢魔
(
むま
)
、生きながらに化した
剣魅物愛
(
けんみぶつあい
)
の鬼であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
と叫んで、時平は
恰
(
あたか
)
も美しい
夢魔
(
むま
)
から解き放たれたように、つと御簾の傍へ走り寄ると、大納言の手を振り払って、自分がその袂をしっかりと
掴
(
つか
)
んだ。
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
次に私の覺えてゐるのは、恐ろしい
夢魔
(
むま
)
に襲はれたやうな感じで目が覺めて、目の前に凄まじい紅い炎が、太い黒い棒と
交叉
(
かうさ
)
してゐるのを見たことだつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
福田氏惨殺の現場に居合わせた二郎青年や、
夢魔
(
むま
)
の様な予感に震えていた妙子の恐怖はさることながら、父玉村氏が、かくも賊の兇手を恐れるのはどうした訳か。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
即ち僕の願とは
夢魔
(
むま
)
を振い落したいことです!
牛肉と馬鈴薯
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
しかし別離の
夢魔
(
むま
)
から呼び起され——
契
(
ちぎ
)
りの樂園に呼び込まれ——私は、たゞ飮めとなみ/\注がれた祝福のみに、心を奪はれてゐた。繰り返し/\彼は「うれしい、ジエィン?」と云つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
“夢魔”の解説
夢魔(むま 〈インクブス la: incubus ˈɪŋ.kʊ.bʊs、インキュバス Incubus ˈɪn.kjə.bəs はラテン語の英語読み〉)は、古代ローマ神話とキリスト教の悪魔の一つ。淫魔(いんま)ともいう。夢の中に現れて性交を行うとされる下級の悪魔。
馬の形をした妖魔(ボギー)ナイトメア(英:Nightmare)も夢魔と呼称されるが、本項では説明を割愛し、人間型のみを取り上げる。なお、ナイトメアはその形から夢馬(むま)とも言われる。
(出典:Wikipedia)
夢
常用漢字
小5
部首:⼣
13画
魔
常用漢字
中学
部首:⿁
21画
“夢”で始まる語句
夢
夢中
夢現
夢寐
夢幻
夢心地
夢想
夢路
夢殿
夢見