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幸
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こう
ふりがな文庫
“
幸
(
こう
)” の例文
お金のおふくろのお
幸
(
こう
)
というのが今度の事件について先ずお調べを受けました。神明の境内で起った事件ですから、寺社奉行の係です。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ある
日
(
ひ
)
、いつも
幸
(
こう
)
ちゃんがくる
時分
(
じぶん
)
なのに、どうしたのか、こなかったから、
清
(
きよ
)
ちゃんはこちらから、
幸
(
こう
)
ちゃんの
家
(
うち
)
へ
迎
(
むか
)
えにゆきました。
いちょうの葉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
山口屋——本問屋——のお駒ちゃんは八百屋お七——お駒ちゃんの妹の
幸
(
こう
)
ちゃんは実にぱっちりした、若衆だちの顔つきだった。
旧聞日本橋:19 明治座今昔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「お酒って、……いいんですか」妻のお
幸
(
こう
)
は針を持ったまま良人を見た、「——お医者に止められてるっていうのに、なにか煎じ薬でも」
追いついた夢
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
今のあまったれたような声がまた聞えて、それが私のいる
食卓
(
テーブル
)
の前へ来た。女給のお
幸
(
こう
)
ちゃんが客を送り出して帰って来たところであった。
雪の夜の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
『
幸
(
こう
)
ちゃんとこのようにですか、だってあれは株ですものう、水車がそういつだってできるもんならたれだってやりますわ。』
郊外
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
霊岸島川口町
(
れいがんじまかわぐちちょう
)
で
橋本
(
はしもと
)
幸
(
こう
)
三
郎
(
ろう
)
と申して、お
邸
(
やしき
)
へお出入を致して、昔からお大名の
旗下
(
はたもと
)
の御用を
達
(
た
)
したもので、只今でも御用を達す処もござりますが
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
逝ける女史を不幸とすべきか、生ける妾を
幸
(
こう
)
というべきか、この報を聞きたる時、妾は実に無限の感に打たれにき。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
頻繁に行方不明になることに思い当りました——
芝伊皿子
(
しばいさらご
)
の荒物屋の娘お
夏
(
なつ
)
、
下谷竹町
(
したやたけちょう
)
の酒屋の妹おえん、
麻布笄町
(
あざぶこうがいちょう
)
で
御家人
(
ごけにん
)
の娘お
幸
(
こう
)
——、数えてみると
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
勢
(
いきおい
)
いよ/\
逼
(
せま
)
る。群臣
或
(
あるい
)
は帝に勧むるに
淅
(
せつ
)
に
幸
(
こう
)
するを以てするあり、
或
(
あるい
)
は
湖湘
(
こしょう
)
に幸するに
若
(
し
)
かずとするあり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
二十二で
伜
(
せがれ
)
の千
吉
(
きち
)
を
生
(
う
)
み、二十六でおせんを
生
(
う
)
んだその
翌年
(
よくねん
)
、
蔵前
(
くらまえ
)
の
質見世
(
しちみせ
)
伊勢新
(
いせしん
)
の
番頭
(
ばんとう
)
を
勤
(
つと
)
めていた
亭主
(
ていしゅ
)
の
仲吉
(
なかきち
)
が、
急病
(
きゅうびょう
)
で
亡
(
な
)
くなった、
幸
(
こう
)
から
不幸
(
ふこう
)
への
逆落
(
さかおと
)
しに
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「
幸
(
こう
)
」だから、私の弟の輝夫が「神戸又新、神戸又新」といってどなっていたからである。
故郷七十年
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
何故
(
なぜ
)
ならば、僕が同伴して来た三人の将校達は、
多分
(
たぶん
)
仏蘭西語
(
フランスご
)
と思われる外国語で話をしつづけました。
幸
(
こう
)
か
不幸
(
ふこう
)
か、仏蘭西語は僕には何のことやら
薩張
(
さっぱ
)
り意味が判りません。
壊れたバリコン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
客は註文のフライが来ると、
正宗
(
まさむね
)
の
罎
(
びん
)
を取り上げた。そうして
猪口
(
ちょく
)
へつごうとした。その時誰か横合いから、「
幸
(
こう
)
さん」とはっきり呼んだものがあった。客は明らかにびっくりした。
魚河岸
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
外の客より貰ひ溜めたるものにても、ハンケチ巻紙、その他何にても、男の用に立ちさうなものは、母様にも隠して、
幸
(
こう
)
よりと記し、そとその人の机の辺りに置くを何よりの楽しみに。
葛のうら葉
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
ハイ、わたくし共も、そうではないかと思いまして、さい前本人の
幸
(
こう
)
ちゃんに尋ねて見ましたのですが、僕がそんな呼出しなぞかける訳がない。その時間にはN市へ行っていたのだから。
鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
光蔵
(
みつぞう
)
という語音が呼びにくいので
光
(
みつ
)
を
幸
(
こう
)
に通わせて幸吉と呼ばれていました。
幕末維新懐古談:14 猛火の中の私たち
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
だが、
幸
(
こう
)
か不幸か、なにしろ、
血
(
ち
)
を見るなかれの
場所
(
ばしょ
)
であり、三日である。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
妻のお
幸
(
こう
)
は煙に巻かれてばかりはいなかった。
備前天一坊
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
幸
(
こう
)
ちゃんと、
清
(
きよ
)
ちゃんは、二つちがいでしたが、
毎日
(
まいにち
)
仲
(
なか
)
よく
学校
(
がっこう
)
へゆきました。いつも
幸
(
こう
)
ちゃんが
迎
(
むか
)
えにきたのです。
いちょうの葉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
先生の中二階からはその屋根が少しばかりしか見えないが音はよく聞こえる
水車
(
すいしゃ
)
、そこに
幸
(
こう
)
ちゃんという
息子
(
むすこ
)
がある、これも先生の厄介になッた一人で
郊外
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
女「はい、
御緩
(
ごゆる
)
りとお休みなさいまし……おや、
貴方
(
あんた
)
は橋本の
幸
(
こう
)
さんじゃアございませんか」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
……みよしのお
幸
(
こう
)
さんを自分のものにしようというのなら小判の五十枚もそこへ並べてごらん。まだくちばしの黄色いおまえさんたちの相手になるお
姐
(
ねえ
)
さんじゃないよ、顔を洗って出なおしておいで。
契りきぬ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
いつもなら、
帰
(
かえ
)
りにも
待
(
ま
)
ち
合
(
あ
)
わせて
幸
(
こう
)
ちゃんといっしょにお
家
(
うち
)
へ
帰
(
かえ
)
ったのですけど、その
日
(
ひ
)
ばかりはさびしく
一人
(
ひとり
)
で
帰
(
かえ
)
らなければなりませんでした。
いちょうの葉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ところで武の妹はお
幸
(
こう
)
と申しまして若い者のうちで大評判な可愛い娘でございまして年はそのころ十七でした。私も始終顔を見知っていましたが言葉を
交
(
か
)
わしたことはなかったのです。
女難
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
幸
(
こう
)
か
不幸
(
ふこう
)
か、なわをかけた
枝
(
えだ
)
が
折
(
お
)
れて、
彼
(
かれ
)
は
地上
(
ちじょう
)
へ
落
(
お
)
ち
頭
(
あたま
)
を
打
(
う
)
つとそのまま
気
(
き
)
が
遠
(
とお
)
くなってしまいました。
きつねをおがんだ人たち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“幸”の意味
《名詞》
さいわいであること。
しあわせ。
産物。特に、天恵による産物。
(出典:Wiktionary)
幸
常用漢字
小3
部首:⼲
8画
“幸”を含む語句
幸福
不幸
幸福者
幸運
行幸
幸子
御幸
幸若
還幸
梅幸
大原御幸
幸先
幸手
幸甚
幸田露伴
欣幸
幸若舞
幸徳
天幸
幸堂得知
...