さひは)” の例文
重四郎はこれさひはひと娘の部屋へやのぞき見れば折節をりふしお浪はたゞひと裁縫ぬひものをなし居たるにぞやがくだんのふみを取出しお浪のそでそついれ何喰なにくはかほ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ヘイ、色々いろ/\介抱かいはういたしましたがきませぬ、此上このうへ如何いかゞいたしませう。殿「イヤ、まつた生体しやうたいなければさひはひぢやて、今度こんど解剖ふわけぢや。 ...
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
さひはひ、彼處あれゆる白色巡洋艦はくしよくじゆんやうかん、あれは何國いづこ軍艦ぐんかんで、何處どこから何處どこしての航海中かうかいちうかはわからぬが、一應いちおうかのふねたすけをもとめては如何どうだらう。
其事そのこと、おまへはゝとは、これ永遠えいゑんわかれとなるかもれませんが、さひはひにおまへ生命いのちたすかつたなら、これからときに、始終しじうその言葉ことばわすれず、誠實まことひととならねばなりませんよ。
さひはひ、沈沒ちんぼつ間際まぎわに、貴方あなたげてくださつた浮標うきにすがつて、なみのまに/\たゞよつてうちその翌朝よくあさになつてると、漫々まん/\たる大海原おほうなばらはる彼方かなたに、昨夜さくや海賊船かいぞくせんらしい一艘いつそうふね