“ブリス”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この一刻のブリスから生ずる永久の苦痛がその時卒然として、代助の頭を冒して来た。彼の唇は色を失った。彼は黙然もくねんとして、我と吾手わがてを眺めた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
やがて、ゆめからめた。此一刻いつこくブリスから生ずる永久の苦痛が其時卒然として、代助のあたまおかしてた。かれくちびるいろうしなつた。かれは黙然として、われわが手をながめた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
其生命の裏にも表にも、慾得はなかつた、利害はなかつた、自己を圧迫する道徳はなかつた。雲の様な自由と、水の如き自然とがあつた。さうして凡てがブリスであつた。だから凡てがうつくしかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
その生命の裏にも表にも、慾得よくとくはなかった、利害はなかった、自己を圧迫する道徳はなかった。雲の様な自由と、水の如き自然とがあった。そうしてすべてがブリスであった。だから凡てが美しかった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)