しあはせ)” の例文
この婦人は他の事でもつと聞えてもよいのだが、しあはせ不幸ふしあはせか、いつも男装をしてゐるので、それで一層名高くなつてゐる。
「丁度いいしあはせや。また四条へ行つて何か商売を始めてやろか。」と伯父が深い考へもなしに、只思附だけの様に言つた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
チエスタ孃が『エイブラム師』を友達に持つたことはしあはせだつた。彼はレイクランヅ近傍の山については、どんな道でも、峯でも、斜面でも知らないところはなかつた。
水車のある教会 (旧字旧仮名) / オー・ヘンリー(著)