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幸
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さひはひ
ふりがな文庫
“
幸
(
さひはひ
)” の例文
勝平は、叱り付けるやうに怒鳴ると、丁度勝彦の身体が、多勢の力で車体から引き離されたのを
幸
(
さひはひ
)
に、運転手に発車の合図を与へた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
「フム、其りや
幸
(
さひはひ
)
ぢや、我輩一つ媒酌人にならう、軍人と実業家の縁談を我輩がする、
皆
(
みん
)
な毛色が変つてて面白ろからう、山木、どうぢや」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
其處此處
(
そここゝ
)
には
救助
(
すくひ
)
を
求
(
もと
)
むる
聲
(
こゑ
)
たえ/″\に
聽
(
きこ
)
ゆるのみ、
私
(
わたくし
)
は
幸
(
さひはひ
)
に
浮標
(
ブイ
)
を
失
(
うしな
)
はで、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
をば
右手
(
めて
)
にシカと
抱
(
いだ
)
いて
居
(
を
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
軈
(
やが
)
て
父親
(
てゝおや
)
が
迎
(
むかひ
)
にござつた、
因果
(
いんぐわ
)
と
諦
(
あきら
)
めて、
別
(
べつ
)
に
不足
(
ふそく
)
はいはなんだが、
何分
(
なにぶん
)
小児
(
こども
)
が
娘
(
むすめ
)
の
手
(
て
)
を
放
(
はな
)
れようといはぬので、
医者
(
いしや
)
も
幸
(
さひはひ
)
、
言訳
(
いひわけ
)
旁
(
かた/″\
)
、
親兄
(
おやあに
)
の
心
(
こゝろ
)
もなだめるため
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
まだ高い所へ
上
(
のぼ
)
つてゐなかつた丈が、
幸
(
さひはひ
)
と云へば云ふ様なものゝ、世間の
眼
(
め
)
に映ずる程、
身体
(
からだ
)
に
打撲
(
だぼく
)
を受けてゐないのみで、其実精神状態には既に狂ひが出来てゐる。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
大船を汽車が出たとき、美奈子は何うにも、堪らなくなつて、向う側の座席が空いたのを
幸
(
さひはひ
)
に、景色を見るやうな風をして、其処へ席を移した。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
今
(
いま
)
は
死
(
し
)
を
待
(
ま
)
つばかりなり。
即
(
すなは
)
ち
難
(
なん
)
を
貴下
(
きか
)
の
許
(
もと
)
に
報
(
ほう
)
ず、
稻妻
(
いなづま
)
幸
(
さひはひ
)
に
死
(
し
)
せずして、
貴下
(
きか
)
に
此
(
この
)
書
(
しよ
)
を
呈
(
てい
)
するを
得
(
え
)
ば、
大佐
(
たいさ
)
よ、
乞
(
こ
)
ふ
策
(
はかりごと
)
を
廻
(
めぐ
)
らして
吾等
(
われら
)
の
急難
(
きふなん
)
を
救
(
すく
)
ひ
玉
(
たま
)
へ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私
(
わたくし
)
は
本當
(
ほんたう
)
にお
前
(
まへ
)
と
別
(
わか
)
れるのが、
悲
(
かな
)
しいよ、けれど
運命
(
うんめい
)
だから
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
いのだよ、それでねえ、お
前
(
まへ
)
が
幸
(
さひはひ
)
に、
大佐
(
たいさ
)
の
叔父
(
おぢ
)
さんの
家
(
いへ
)
に
安着
(
あんちやく
)
して、
萬一
(
まんいち
)
にも
私共
(
わたくしども
)
の
生命
(
いのち
)
が
助
(
たす
)
かつた
事
(
こと
)
なら、
再
(
ふたゝ
)
び
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
瑠璃子の父は、
幸
(
さひはひ
)
に軽い脳貧血であつた。呼びにやつた医者が来ない前に、もう、常態に復してゐた。が、彼は黙々として自分を取り囲んでゐる杉野や勝平には、一言も言葉をかけなかつた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
“幸”の意味
《名詞》
さいわいであること。
しあわせ。
産物。特に、天恵による産物。
(出典:Wiktionary)
幸
常用漢字
小3
部首:⼲
8画
“幸”を含む語句
幸福
不幸
幸福者
幸運
行幸
幸子
御幸
幸若
還幸
梅幸
大原御幸
幸先
幸手
幸甚
幸田露伴
欣幸
幸若舞
幸徳
天幸
幸堂得知
...