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空
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す
ふりがな文庫
“
空
(
す
)” の例文
阿Qは近来生活の費用に
窘
(
くる
)
しみ内々かなりの不平があった。おまけに昼間飲んだ
空
(
す
)
き
腹
(
ばら
)
の二杯の酒が、廻れば廻るほど愉快になった。
阿Q正伝
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
ある時家族じゅうで北国のさびしい
田舎
(
いなか
)
のほうに避暑に出かけた事があったが、ある晩がらんと客の
空
(
す
)
いた大きな
旅籠屋
(
はたごや
)
に
宿
(
とま
)
った時
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
満員電車を
止
(
や
)
めて二三台あとの
空
(
す
)
いた車に
載
(
の
)
りたいと思う心じゃ。わかるかな。それが人間を、地球以外の遊星へ植民を計画させる
遊星植民説
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それでも八五郎は
空
(
す
)
き腹を抱へて、一目散に飛んで行きました。その後で平次は、二人前の飯を食ふどころの沙汰ではありません。
銭形平次捕物控:222 乗合舟
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
徳市は
吃驚
(
びっくり
)
して
頭
(
かしら
)
を上げた。
空
(
す
)
いた腹を撫でまわしてあたりを見まわした。眼の前に立派な家が立っていた。何気なくその表札を見た。
黒白ストーリー
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
▼ もっと見る
手の
空
(
す
)
いた折助連中はその
倶楽部
(
くらぶ
)
である八日市の酒場に陣取って、これから隊を成して馬場へ押し出そうというところであります。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
お
腹
(
なか
)
空
(
す
)
いてたら早う薬
循
(
まわ
)
りますさかい、なるだけ余計
喰
(
た
)
べとことして、
孰方
(
どっち
)
も相手の御飯の数勘定して競争で詰め込みますのんで
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
烏の新らしい少佐は、お
腹
(
なか
)
が
空
(
す
)
いて山から出て来て、十九隻に囲まれて殺された、あの山烏を思ひ出して、あたらしい泪をこぼしました。
烏の北斗七星
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
タラスの係の小悪魔も、その晩手が
空
(
す
)
いたので、約束どおりイワンの馬鹿を取っちめるために、仲間へ手をかすつもりでやって来ました。
イワンの馬鹿
(新字新仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
「ええッ! だが私は腹が
空
(
す
)
ききってるんだ。私は日の出から歩き通した。十二里歩いたんだ。金は払う。何か食わしてくれ。」
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
それが始まりで、午後になると時々に給仕をわたしのところへよこして、手が
空
(
す
)
いているならちっと遊びにおいでなさいと言う。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
と云ふのは、お
腹
(
なか
)
を
空
(
す
)
かした大きな少女等は、機會さへあれば、下級生を
賺
(
すか
)
したり脅したりして、彼等の
分前
(
わけまへ
)
を掠めたのだから。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
「おいらは腹が
空
(
す
)
いてやしねえ。」とモーガンが唸るように言った。「フリントのことを思ったんで空かねえんだろう——と思うんだ。」
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
それはというので、それに少々腹も
空
(
す
)
き加減の、
恰
(
あたか
)
もよしというところで、乗降口からレールへ飛び下りると、また駈け上って
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
と
腹
(
はら
)
も
空
(
す
)
いたか、げつそりとした
風采
(
ふうつき
)
。ひよろりとして
飛脚
(
ひきやく
)
の
頭
(
あたま
)
の
前
(
まへ
)
にある
椅子
(
いす
)
にぐたりと
腰
(
こし
)
を
掛
(
か
)
けた、が、
細
(
ほそ
)
い
身體
(
からだ
)
をぶる/\と
振
(
ふ
)
つた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
鳩
(
はと
)
はお
腹
(
なか
)
が
空
(
す
)
いてゐました。
朝
(
あさ
)
でした。
羽蟲
(
はむし
)
を一つみつけるがはやいか、すぐ
屋根
(
やね
)
から
庭
(
には
)
へ
飛
(
と
)
びをりて、それを
捕
(
つか
)
まえました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
娘加代
鉄
(
てつ
)
ちやん、もう起しといた方がよかない?
若
(
も
)
しか、急に出て行くやうなことがあると、晩御飯も食べないぢや、お
腹
(
なか
)
を
空
(
す
)
かすわよ。
空の悪魔(ラヂオ・ドラマ)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
「イヤ未だ腹が一向
空
(
す
)
かん。会社だと
午食
(
ひる
)
の弁当が待遠いようだけどなア」と言いながら其処を出て勝手の座敷から女中部屋まで
覗
(
のぞ
)
きこんだ。
竹の木戸
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
「あしたにしませう、ね、あしたの朝早く。けふはあなたもお疲れでせうし、それに、おなかも
空
(
す
)
いてゐるでせうから。」
お伽草紙
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
これなら、喉の渇きばかりでなく、腹が
空
(
す
)
くのだって我慢できないはずはない! 飯なんか食わなくったってもいい。空気だけで生きてみせる。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
『それは
眞個
(
ほんとう
)
に
結構
(
けつかう
)
な
事
(
こと
)
だわ』と
愛
(
あい
)
ちやんは
分別
(
ふんべつ
)
ありげに
云
(
い
)
つて、『けど、それなら——それでもお
腹
(
なか
)
は
空
(
す
)
かないかしら』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
小僧がお
腹
(
なか
)
が
空
(
す
)
きまして、お店の大福を見て
喰
(
た
)
べたいと申しますが、三文しかございませんが、これで一つおまけなすって売って下さいませんか
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
体も精神も成長の慾望に溢れている少女達は、お
腹
(
なか
)
の
空
(
す
)
いているのと一緒に精神の空腹にも曝されていると思われます。
美しく豊な生活へ
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
三人分の三等寝台を買いに行って貰ったが、一つも買えなかったので、わたしたちは
空
(
す
)
いていそうな遅い汽車に乗った。
田舎がえり
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
腹の
空
(
す
)
いてゐた
姑
(
おふくろ
)
は心のなかで、⦅ほんとに、その団子が咽喉につまつて、おつ死んでしまへば好いのに!⦆と思つただね。するとどうでがせう。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:05 五月の夜(または水死女)
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
今年
(
ことし
)
は例年より気候がずつと
緩
(
ゆる
)
んでゐる。殊更
今日
(
けふ
)
は
暖
(
あたゝ
)
かい。三四郎は
朝
(
あさ
)
のうち湯に行つた。
閑人
(
ひまじん
)
の
少
(
すく
)
ない世の
中
(
なか
)
だから、午前は
頗
(
すこぶ
)
る
空
(
す
)
いてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それよりは何処でも構わず腹の
空
(
す
)
いた時に飛び込んで、自分の好きな物を食った方が
可
(
い
)
じゃないか。(間)何でも好きなものが食えるんだからなあ。
一利己主義者と友人との対話
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
「
呑気者
(
のんきもの
)
のすることは違つたものだ。今に自分も犬と一緒に腹を
空
(
す
)
かすやうになるまでさ。」と
或
(
あ
)
る者は言ひました。
犬の八公
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「
私
(
わたし
)
は、どうしましょう。
体
(
からだ
)
は
痛
(
いた
)
むし、そのうえ、
腹
(
はら
)
が
空
(
す
)
いて
苦
(
くる
)
しくてしかたがない。」と、けがしたすずめは、
泣
(
な
)
き
声
(
ごえ
)
を
出
(
だ
)
して
訴
(
うった
)
えていたのです。
温泉へ出かけたすずめ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
空
(
す
)
き家」という言葉は道教の万物
包涵
(
ほうかん
)
の説を伝えるほかに、装飾精神の変化を絶えず必要とする考えを含んでいる。
茶の本:04 茶の本
(新字新仮名)
/
岡倉天心
、
岡倉覚三
(著)
「この子が可哀そうでございます。……おなかを
空
(
す
)
かせておりまする。……わたしには乳がございません。……あなた様にお乳はございますまいか」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「さあどうだか? あるいはそうかも知れないわ、あなたもそうであるようにね……それはそうと、私おなかが
空
(
す
)
いちゃった、御飯注文して頂戴よ」
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
悪かろうはずはないが、物事には必ず善悪の両面がある。水から揚がるのは、いい魚ばかりとは限らない。お客さんは腹が
空
(
す
)
いているから何でも食う。
翻訳のむずかしさ
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
空
(
す
)
いていると答えれば、幾分か肱で腹の子供を押し潰したそれだけ空いているのだとそんな他愛もない考えから訊いたのだが、姉は空かないと答えた。
御身
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
「馬鹿な自信を持ってかえって不安の
淵
(
ふち
)
に足を踏み入れぬように用心した方が
好
(
い
)
いだろうよ。この弓をやろうじゃないか、腹の
空
(
す
)
いた時の用心に——」
吊籠と月光と
(新字新仮名)
/
牧野信一
(著)
お
腹
(
なか
)
が
空
(
す
)
くと、悪いこととは知りながら、よその
柿
(
かき
)
の実をもいだり、よその畑の芋をほつたりしてお腹をみたした。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
比較的
空
(
す
)
いた
下
(
しも
)
ノ
関
(
せき
)
行
(
ゆき
)
の急行の窓によりかかって、独り旅の気軽さを
楽
(
たのし
)
みながら、今頃は伯父が手紙を見てどんなに喜んでいるかなどと、ぼんやり考えて見た。
由布院行
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「お
腹
(
なか
)
の
空
(
す
)
いてゐる人間の魂は、お腹のいゝ人達の魂に比べると、
営養
(
やしなひ
)
もよく、ずつと
健全
(
ぢやうぶ
)
だ。」と言つたゴリキイは、自慢だけに
健全
(
ぢやうぶ
)
な
霊魂
(
たましひ
)
は
有
(
も
)
つてゐるが
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「な、なにを言うんだ。人をぺこぺこの
空
(
す
)
きっ
腹
(
ぱら
)
にさせておいて……け、けしからん。じつにけしからん」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
「どうです、林さんに一つ案内してもらおうじゃありませんか。ちょうど昼時分で、腹も
空
(
す
)
いている……」
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
薄氣味
(
うすぎみ
)
惡くはある、淋しくはある、足は
疲
(
つか
)
れて來る、眠くはある。
加之
(
それに
)
お
腹
(
なか
)
まで
空
(
す
)
いて來るといふのだから、それで自分が何樣なに困りきツたかといふ事が
解
(
わか
)
る。
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
……仰っしゃる通り、身を持ちくずし、親不孝をかさねましたから、ひとつ叔父さんにこの悪い性根を叩き直してもらおうと、
空
(
す
)
き腹を抱えて尋ねて来たんです。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『はゝゝゝゝ。
腹
(
はら
)
が
空
(
す
)
いたか。すつかり
忘
(
わす
)
れてゐた。
今
(
いま
)
に
飯
(
はん
)
を
取
(
と
)
らせるが、まあそれまでに、この
盃
(
さかづき
)
だけ
一
(
ひと
)
つ
受
(
う
)
けてくれ。』と、
但馬守
(
たじまのかみ
)
は
強
(
し
)
ひて
玄竹
(
げんちく
)
に
盃
(
さかづき
)
を
與
(
あた
)
へた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
相手の腹が
空
(
す
)
いているかどうか、この前にはどんなものを食べているとか、量とか質とか、平常の生活とか、現在の身体の加減とかを考慮に入れなければなりません。
日本料理の基礎観念
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
麓のだんだん畑には、霜がれた薩摩芋の
蔓
(
つる
)
が、畑一面に
萎
(
な
)
えていた。芋蔓が枯れる時には、地中の芋は、まったく成熟し切っていた。私達は、お腹が
空
(
す
)
き切っていた。
あまり者
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
万作はこの山を越えて隣の国へ行かうと思つて三里ばかり
山路
(
やまみち
)
を登つたと思ふと、お
昼飯
(
ひるはん
)
を食べなかつたものですから、お
腹
(
なか
)
が
空
(
す
)
いてもう一歩もあるけなくなりました。
蚊帳の釣手
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
「おらも今日はえらう腹が
空
(
す
)
いたが。」と、もう箱を開いて食べ始めてゐる男の方へ笑ひかけた。
続生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
「魚汁をください、そのあとでお茶もいただきましょうよ、僕すっかりおなかが
空
(
す
)
いてるんです」
カラマゾフの兄弟:01 上
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
「お二人とも
嘸
(
さぞ
)
お腹がお
空
(
す
)
きでございましょうね、こんなに刻限も考えずにお引き廻しをして」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
空
(
す
)
いてゐた馬車の中でも、私たちは殆ど無言だつた。そして互に相手を不機嫌にさせ合つてゐた。夕方、やつと霧のやうな雨の中を、宿屋のあるといふ或る海岸町に着いた。
燃ゆる頬
(旧字旧仮名)
/
堀辰雄
(著)
“空”の解説
空(そら、霄、en: sky)とは、地上から見上げたときに頭上に広がる空間のこと。天。
(出典:Wikipedia)
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
“空”を含む語句
空腹
空洞
空虚
空想
空手
虚空
空間
蒼空
空嘯
空々
青空
空中
碧空
大空
空地
中空
空気
空車
空隙
空室
...