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空
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か
ふりがな文庫
“
空
(
か
)” の例文
丘陵のような山脈の遠くから激しく移動する灰色の雲と一緒に、湿気をもった
空
(
か
)
らッ風が
轟々
(
ごうごう
)
と
唸
(
うなり
)
をあげて襲ってくるのだった。
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
傍観は
如何
(
いか
)
にも不親切だが、しかし不真面目に
空
(
か
)
ら
騒
(
さわ
)
ぎをする連中よりは、一
度
(
た
)
び出たらやると言う修養をして傍観している方、ソノ方が健全な精神的状態ではなかろうか。
人格を認知せざる国民
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
そうかと思えば、豪雨が俄かに注いできて、前山のしぶきが宿の軒を叩き、方々の
空
(
か
)
ら谷まで一斉に、急流や瀑布を現出するのに、本谷の水は一向いつもと変らず、澄んでいる場合もある。
ある偃松の独白
(新字新仮名)
/
中村清太郎
(著)
木枯しが森川町の方から大学の前を渦巻いて来る度に、店ごとの瓦斯燈が寒そうに溜息をする。竹村君はこの
空
(
か
)
ら
風
(
かぜ
)
の中を
突兀
(
とっこつ
)
として、忙しそうな往来の人を眺めて歩く。知らぬ人ばかりである。
まじょりか皿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
盛子は
空
(
か
)
らになつた追鮎箱を手にして後からついて行つた。
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
▼ もっと見る
きょうはまるで朝から日射しものぞかせない灰色の冬空がますます低くおりてきて、ふきあげるひどい
空
(
か
)
らッ風が、腰かけている赤肌の松の巨木をユサユサと
揺
(
ゆさ
)
ぶった。
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
県道筋に沿うた
土堤
(
どて
)
上を、鷲尾の末弟たちが勤めている郊外電車が、一時間おき位に通った。
塗
(
ぬり
)
の
剥
(
は
)
げた
赫
(
あか
)
ちゃけた電車はグラグラ揺れながら、いつも
空
(
か
)
らッぽであった。
冬枯れ
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
“空”の解説
空(そら、霄、en: sky)とは、地上から見上げたときに頭上に広がる空間のこと。天。
(出典:Wikipedia)
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
“空”を含む語句
空腹
空洞
空虚
空想
空手
虚空
空間
蒼空
空嘯
空々
青空
空中
碧空
大空
空地
中空
空気
空車
空隙
空室
...