“北国”のいろいろな読み方と例文
旧字:北國
読み方割合
ほっこく73.5%
きたぐに11.8%
ほくこく7.4%
ほつこく7.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
暇乞のためだから別段の話しも出なかったが、ただ門弟としての物集もずめの御嬢さんと今一人北国ほっこくの人の事を繰り返して頼んで行った。
長谷川君と余 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二人ふたり子供こどもは、その時分じぶんのことをおもしてかがやかした。ほんとうに、さびしい北国きたぐに景色けしきが、ありありとかんできたのです。
さまざまな生い立ち (新字新仮名) / 小川未明(著)
立待崎たちまちさきから汐首しほくびみさきまで、諸手もろてを拡げて海を抱いた七里の砂浜には、荒々しい磯の香りが、何はばからず北国ほくこくの強い空気に漲ツて居る。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
悲しい其夜そのよが明けますと北国ほつこくの皇太子は家来を大勢連れての野原へ狩猟に来ましたがやがてくさむらの中にねむつてるお玉を見つけての美しいのに驚いて眼のさめるのを待つて身の上を
金銀の衣裳 (新字旧仮名) / 夢野久作(著)