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きやうり
ふりがな文庫
“
郷里
(
きやうり
)” の例文
其
(
そ
)
れが
頻
(
しき
)
りに
交代
(
かうたい
)
されるので、
卯平
(
うへい
)
は一
度
(
ど
)
しか
郷里
(
きやうり
)
の
土
(
つち
)
を
踏
(
ふ
)
まなくても
種々
(
しゆ/″\
)
の
變化
(
へんくわ
)
を
耳
(
みゝ
)
にした。
彼
(
かれ
)
は一
番
(
ばん
)
おつぎのことが
念頭
(
ねんとう
)
に
浮
(
うか
)
ぶ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
安井
(
やすゐ
)
は
其後
(
そのご
)
一
枚
(
まい
)
の
端書
(
はがき
)
さへ
寄
(
よ
)
こさなかつたのである。
宗助
(
そうすけ
)
は
安井
(
やすゐ
)
の
郷里
(
きやうり
)
の
福井
(
ふくゐ
)
へ
向
(
む
)
けて
手紙
(
てがみ
)
を
出
(
だ
)
して
見
(
み
)
た。けれども
返事
(
へんじ
)
は
遂
(
つひ
)
に
來
(
こ
)
なかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
惡
(
わ
)
るくすると
取
(
とり
)
かへしの
付
(
つ
)
かぬ
事
(
こと
)
になると
申
(
まをし
)
まして、
夫
(
そ
)
れで
其時
(
そのとき
)
申
(
まをし
)
ました、
私
(
わたし
)
が
郷里
(
きやうり
)
の
幼
(
おさ
)
な
友達
(
ともだち
)
に
是
(
こ
)
れ/\
斯
(
か
)
う
言
(
い
)
ふ
娘
(
こ
)
が
有
(
あ
)
つて、
肝
(
かん
)
もちの、はつきりとして
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
竹村
(
たけむら
)
は
呆
(
あき
)
れてしまつた。
彼
(
かれ
)
は
郷里
(
きやうり
)
の
新聞
(
しんぶん
)
で、
大久保
(
おほくぼ
)
が
奈美子
(
なみこ
)
を
虐待
(
ぎやくたい
)
して、
警察
(
けいさつ
)
を
煩
(
わづら
)
はしたなぞの
噂
(
うはさ
)
を
耳
(
みゝ
)
にしてゐたが、それも
強
(
あなが
)
ち
新聞記者
(
しんぶんきしや
)
の
誇張
(
こちやう
)
でもなかつたやうに
思
(
おも
)
へた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
殊
(
こと
)
に
永
(
なが
)
い
間
(
あひだ
)
野田
(
のだ
)
へ
身上
(
しんしやう
)
を
持
(
も
)
つて
近所
(
きんじよ
)
の
藏
(
くら
)
の
親方
(
おやかた
)
をして
居
(
ゐ
)
るのが
郷里
(
きやうり
)
の
近
(
ちか
)
くから
出
(
で
)
たので
自然
(
しぜん
)
知合
(
しりあひ
)
であつたが、それが
卯平
(
うへい
)
に
引退
(
いんたい
)
を
勸
(
すゝ
)
めた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
細君
(
さいくん
)
の
云
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
によると、
彼
(
かれ
)
は
郷里
(
きやうり
)
へ
歸
(
かへ
)
つてから
當日
(
たうじつ
)
に
至
(
いた
)
る
迄
(
まで
)
、
一片
(
いつぺん
)
の
音信
(
おんしん
)
さへ
下宿
(
げしゆく
)
へは
出
(
だ
)
さなかつたのである。
宗助
(
そうすけ
)
は
案外
(
あんぐわい
)
な
思
(
おもひ
)
で
自分
(
じぶん
)
の
下宿
(
げしゆく
)
へ
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼
(
かれ
)
はしばらく
奈美子
(
なみこ
)
と
同棲
(
どうせい
)
してゐた
郷里
(
きやうり
)
の
世帯
(
しよたい
)
をたゝんで、
外国
(
ぐわいこく
)
へわたる
準備
(
じゆんび
)
を
整
(
とゝの
)
へるために、その
時
(
とき
)
二人
(
ふたり
)
で
上京
(
じやうきやう
)
して、
竹村
(
たけむら
)
の
近
(
ちか
)
くに
宿
(
やど
)
を
取
(
と
)
つてゐた。
彼
(
かれ
)
は
何
(
なん
)
となくいら/\してゐた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
も
遊
(
あそ
)
ばすまじき
物
(
もの
)
ならず
御最愛
(
ごさいあい
)
のお
一人娘
(
ひとりご
)
とて
八重
(
やへ
)
や
何分
(
なにぶん
)
たのむぞと
嚴格
(
むづかし
)
い
大旦那
(
おほだんな
)
さまさへ
我身
(
わがみ
)
風情
(
ふぜい
)
に
仰
(
おほ
)
せらるゝは
御大事
(
おだいじ
)
さのあまりなるべし
彼
(
かれ
)
につけ
是
(
これ
)
につけ
氣
(
き
)
づかはしきは
彼
(
か
)
の
人
(
ひと
)
の
事
(
こと
)
よ
有
(
あ
)
りし
日
(
ひ
)
の
對面
(
たいめん
)
の
時
(
とき
)
此處
(
こゝ
)
に
居給
(
ゐたま
)
ふとは
思
(
おも
)
ひがけず
郷里
(
きやうり
)
のことは
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
郷里
(
きやうり
)
から
來
(
き
)
たものに
聞
(
き
)
いて
彼
(
かれ
)
は
勘次
(
かんじ
)
が
次第
(
しだい
)
に
順境
(
じゆんきやう
)
に
赴
(
おもむ
)
きつゝあることを
知
(
し
)
つた。
彼
(
かれ
)
は
心
(
こゝろ
)
が
復
(
ま
)
た
動搖
(
どうえう
)
して
脆
(
もろ
)
く
成
(
な
)
つた
心
(
こゝろ
)
が
酷
(
ひど
)
く
哀
(
あはれ
)
つぽく
情
(
なさけ
)
なくなつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
著者は多少思考を費した上、
此
(
この
)
説に同意して、
直
(
たゞち
)
に煤煙の前半、即ち要吉が
郷里
(
きやうり
)
に帰つて東京に出て来る迄の間を
取敢
(
とりあへ
)
ず第一巻として活版にする事に決心した。
『煤煙』の序
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
安井
(
やすゐ
)
は
郷里
(
きやうり
)
の
事
(
こと
)
、
東京
(
とうきやう
)
の
事
(
こと
)
、
學校
(
がくかう
)
の
講義
(
かうぎ
)
の
事
(
こと
)
、
何
(
なに
)
くれとなく
話
(
はな
)
した。けれども、
御米
(
およね
)
の
事
(
こと
)
に
就
(
つい
)
ては
一言
(
いちごん
)
も
口
(
くち
)
にしなかつた。
宗助
(
そうすけ
)
も
聞
(
き
)
く
勇氣
(
ゆうき
)
に
乏
(
とぼ
)
しかつた。
其日
(
そのひ
)
はそれなり
別
(
わか
)
れた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此
(
この
)
状態は
半
(
なか
)
ば事件
其物
(
そのもの
)
の性質から出る事も
序
(
ついで
)
に注意したい。煤煙の主人公が
郷里
(
きやうり
)
へ帰つてから又東京へ引き返す迄に、遭遇したり回想したりする事件は、決して尋常のものではない。
『煤煙』の序
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
“郷里”の意味
《名詞》
郷 里(きょうり)
集落。村落。
生まれ故郷。
(歴史)周礼に記される周代の地方制度である郷遂制における郷や遂の集落。
(出典:Wiktionary)
郷
常用漢字
小6
部首:⾢
11画
里
常用漢字
小2
部首:⾥
7画
“郷里”で始まる語句
郷里地方
郷里言葉