“いくばく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イクバク
語句割合
幾何49.4%
幾許29.7%
幾干11.0%
4.7%
若干2.3%
若干里1.2%
0.6%
如許0.6%
幾時0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
王は曾が平生爵位を売り、名をひさぎ、法をげ、権勢を以て人の財産を奪いなどして得た所の金銭は幾何いくばくであるかということを詮議さした。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
雑誌『饒舌』は湖山一人いちにんの手に残りて『ハイカラ』と改題せられしが気焔また既往のごとくなるあたはず幾何いくばくならずして廃刊しき。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
だが結局後に述べるような突発事件のために、折角考えた散歩コースを行くこと幾何いくばくもなくして、遂に前途を放棄しなければならなくなったのだった。
深夜の市長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
こんな塩梅に実地に修行して行くと六、七年の後には、世間の経験に習熟した禅坊主さんの幾許いくばくかが毎年社会に出て行くことになる。
僧堂教育論 (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
もはや私は余命幾許いくばくもなき、御覧のごとき頽齢たいれいの老人です。日は暮れて道はなお遠く、研究し残していることは山ほどある。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
法然はこれをまた慈鎮和尚に進上せられ、そこで出家をとげたが幾許いくばくもなく又法然の処へ帰って十八年間を通じて常に給仕をしていた。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
一同が途中で待合せつつ幾干いくばくか日数を費すような訳になったのである。
利尻山とその植物 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
大原ぬしがあの誠実と熱心とを以て西洋の家庭教育を調べ給わば帰来我邦わがくにを益する事幾干いくばくぞ。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
世界第一の高峻こうしゅん雪山せつさんつ印度のうみは、幾干いくばくの人の死体を埋めても埋めても埋めきれぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
山田の塾には当時門人十九人が寄宿していたが、いまだいくばくもあらぬに梅林松弥うめばやしまつやというものと優善とが塾頭にせられた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
しこうして露艦いくばくもなく去り、た為すべき無し、ここにおいてか十二月復た江戸に来れり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
忠正は日々にちにち巴里市内を行商せしが業務たちまち繁栄しいくばくもなくして一商店を経営するに至りぬ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
そう疑い深くっても困るな。わしは決してかついだりしたのじゃない。現に、五重塔の上で空を眺めていると、暁方あけがた近くになっておびただしい流星があり、そのうちの若干いくばくかはたしかに地上まで達したのを見届けたのだから、三日と八日の件は、隕石の仕業だと確信しておったのだ。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
ること若干里いくばくぞ、さん候、大約おほよそ十二万三千四百五十六億七千八
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
其揺籠の中にありし時の距離いくばくぞや。
徳川氏時代の平民的理想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
夜更けて風露ふうろ涼しきこと如許いくばく
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
弟夫婦は年少としわかきまま無益むやく奢侈おごりに財をついやし、幾時いくばくも経ざるに貧しくなりて、兄のもと合力ごうりょくひに来ければ、兄は是非なく銭十万を与へけるに、それをも少時しばしつかひ尽してまた合力を乞ひに来りぬ。
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)