“幾許:いくばく” の例文
“幾許:いくばく”を含む作品の著者(上位)作品数
幸田露伴6
アリギエリ・ダンテ3
斎藤茂吉2
新渡戸稲造2
柳宗悦2
“幾許:いくばく”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 地理・地誌・紀行 > アジア50.0%
芸術・美術 > 工芸 > 工芸33.3%
文学 > イタリア文学 > 詩21.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
【幾個の齒にて】齒にて噛むは刺戟を與ふるなり、汝の愛を神に向はしむる者理性と天啓の外に猶幾許いくばくありやいへとの意
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
且つ浅草区一帯の地の卑湿にしてかわき難きも、此の一水路によりて間接に乾燥せしめらるること幾許いくばくなるを知らざれば
三筋町界隈 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
私の企てた間断なき努力も、上人の残した仕事の前に立って、幾許いくばくの量を示し、幾何いかほどの深さを告げ得るでしょう!
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
井口の手紙を受取ったのは、十円足らずの金を手にする為に、幾許いくばくかの書物を包んで東京へ立とうとしている時だった。
東京広しといへども水の隅田川に入らずして海に入るものは、赤羽川あかばねがわと汐留堀とのほか幾許いくばくもなし。
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
この思想が将来、何程に発達し、幾許いくばくの実効をもたらし来るや、吾人は皿大の眼を張りてこれを注視せんとす。
我が教育の欠陥 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
だ予は、予が今日の分として、この実験の意義、価値の幾許いくばくなるかをはかり知るあたはざるのみ。
予が見神の実験 (新字旧仮名) / 綱島梁川(著)
吾背子わがせこ二人ふたりませば幾許いくばくかこのゆきうれしからまし 〔巻八・一六五八〕 光明皇后
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
血をもって民権を買うべしとの論派と、民権の中に幾分か叛逆の精神ありとの論派と、その間の距離幾許いくばくぞや。
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
こんな塩梅に実地に修行して行くと六、七年の後には、世間の経験に習熟した禅坊主さんの幾許いくばくかが毎年社会に出て行くことになる。
僧堂教育論 (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)
法然はこれをまた慈鎮和尚に進上せられ、そこで出家をとげたが幾許いくばくもなく又法然の処へ帰って十八年間を通じて常に給仕をしていた。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
もはや私は余命幾許いくばくもなき、御覧のごとき頽齢たいれいの老人です。日は暮れて道はなお遠く、研究し残していることは山ほどある。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
幾許いくばくもなく、知名な無政府主義者として目ざましい活動を始めた彼女の上には、いろ/\な迫害が来た。
乞食の名誉 (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
すると花嫁の随行者はその要償金ようしょうきん幾許いくばくを与えて、まず安全の通過をこいねがいここに始めて通過し得らるるのです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
時に州を領するの間滅亡する者其数幾許いくばくなるを知らず、いはんや存命の黎庶れいしよは、こと/″\く将門の為に虜獲せらるゝ也。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
私もまた何処いずこの山の端でこういう風になって果てるか知らんと思うと、幾許いくばくか先に死んだ人の事を想い出して後を弔う心も起りました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
しかしどの地方においても、失われた幾許いくばくかのものは、必ずや起ち上る日があるに違いありません。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
此仮定に幾許いくばく差誤さごがあるか、これを検することを得る時も、他日或は到るかも知れない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
かしこより下は或ひは幾許いくばくか震ひ動かむ、されど上は、我その次第を知らざれども、地にかくるゝ風のために震ひ動けることたえてなし 五五—五七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我等の主かぎを聖ピエートロに委ぬるにあたりて幾許いくばく財寶たからを彼に求めしや、げにその求めしものは我に從への外あらざりき 九一—九三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
今はすでにその悪夢からもさめていたが、醒めたころには金も余すところ幾許いくばくもなかった。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
何故といえば氏郷は中新田城に拠って居るとは云え、中新田をること幾許いくばくも無いところに、名生めふの城というのがあって、一揆が籠っている。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
思うにそれは、祖父が早く死んだので、幾許いくばくも父の記憶に残っていなかったためだろう。
私の母 (新字新仮名) / 堺利彦(著)
果たして形勢幾許いくばくもなくして回復し、その後売上げは急激な勢いをもって増大した。
近代生活も、短歌としての匂いにいぶして後、はじめて完全にとりこまれ、理論の絶対に避けられねばならぬ詩形が、更に幾許いくばくの生命をつぐ事が出来よう。
歌の円寂する時 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
切り合って闘いたいが自分の方の石の足らぬ碁だ、巧く保ちたいが少し手数後てかずおくれになって居る碁で、幾許いくばくかの損は犠牲にせねばならなくなっている。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
わが背子せこと二人見ませば幾許いくばくかこのる雪のうれしからまし
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
しかしこれが為め英国の学術上の名声を高めたことは幾許いくばくであったろうか。
その揚句、なんだかんだとうまくおだてては幾許いくばくかの小遣をせしめる。
顎十郎捕物帳:02 稲荷の使 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
もっともそのうちの幾許いくばくかは早くも絶えてしまったかも知れませぬ。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
わたくしは幾許いくばくの道を歩んで来たことでありましょうか。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
十歳から二十歳まで教育すると、毎月幾許いくばくの金を要する。
教育の目的 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
彼らに比してヨブの妻のすぐれること幾許いくばくぞ。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
陳は手前の背後より抱付だきつきて匕首を突刺し其まま何処いずくへか逃去申候にげさりもうしそうろう、たいへんなる痛手にて最早余命幾許いくばく無之これなく存候ぞんじそうろう
南洲曰ふ、汝俸給ほうきふ幾許いくばくを求むるやと。
実際もう私の余命は幾許いくばくもないのである。
古来幾許いくばくかの僧侶はかかる修行に徹した。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
懊悩おうのうとしてうきへざらんやうなる彼の容体ようたい幾許いくばくの変も見えざりけれど、その心に水と火の如きものありて相剋あひこくする苦痛は、ますます募りてやまざるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
それが幾許いくばくもなくして運命逆転——相手の宿将の城を焼き、一族を亡ぼすときになってみると、秀吉としては、勝家の首を挙げるよりも、三度の古物ふるものではありながら、生きたお市の方の肉体が欲しい。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
一体源三は父母を失ってから、叔母が片付いているえんによって今の家に厄介やっかいになったので、もちろん厄介と云っても幾許いくばくかの財産をも預けて寄食していたのだからまるで厄介になったという訳では無いので
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
思へ、好色と恋愛と文学上に幾許いくばくの懸隔あるを、好色は人類の最下等の獣性をほしいまゝにしたるもの、恋愛は、人類の霊生の美妙を発暢はつちやうすべき者なる事を、好色を写す、即ち人類を自堕落の獣界に追ふ者にして
流年幾許いくばく
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
また真言宗の開祖弘法大師は、「三教指帰」に自ら仮名乞児と名告なのられ、栂尾の高僧明恵上人は、「摧邪輪」に自ら非人高弁と署名せられているのである、この乞児・非人と、エタの起原と言われたキヨメ・河原者の徒と、その外形に於いて相距ること幾許いくばくぞ。
特殊部落と寺院 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
いたるに如何でかかる山の上にはあるならんと疑いつ、呼び入れて問いただすに、秩父に生れ秩父に老いたるものの事とて世はなれたる山の上を憂しともせず、口に糊するほどのことは此地ここにのみいても叶えば、雲に宿かり霧に息つきて幾許いくばくもなき生命を生くという。
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
釜貞はひとの不幸に際会して目的の無心も云へず、といふて明日の命を繋ぐ糧さへ無い我家を想ふと矢も楯もあらず、男をげ心を殺して幾許いくばくかの金を才覚して、大阪の家へ細〻と認めた手紙に添へて送つてやり、自分は他の職を見つけるべく尚京都の縁者の許に身を置くのであつた。
名工出世譚 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
もとよりあはひ幾許いくばくも有らざるに、急所の血をいだせる女の足取、引捉ひつとらふるに何程の事有らんと、あなどりしに相違して、彼は始の如く走るに引易ひきかへ、此方こなたは漸く息疲いきつかるるに及べども、距離はつひに依然としてちかづく能はず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「しかし、誰にしろ、最後の時間がもう幾許いくばくか測ることは不可能でしょうからね。いや、かえって昨夜などは、かしこ涼し気なる隠れ家に、不思議なるもの覗けるがごとくに見ゆシャイント・ドルト・イン・キューレンシャウエルン・アイン・ゼルトザメス・ツ・ラウエルン——と思うのですが」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
余に一個の弟あり。今国民新聞社に勤む。去んぬる十三日、相携へて京橋なる新聞社に出勤せり。弟余を顧みて曰く、秀吉の時代、義経の時代、或は又た明治の初年に逢遇せざりしを恨みしは、一、二年前のことなりしも、今にしては実に当代現今に生れたりしを喜ぶ。後世少年吾等を羨むこと幾許いくばくぞと。
明治の戦争文学 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
例えば世界の一年の商売高が五百億あるとすると、この中英吉利イギリスが幾ら、亜米利加アメリカ幾許いくばく、日本が幾らという事を見、更に亜米利加アメリカは日本の何倍に当り、英吉利イギリス亜米利加アメリカと幾らの差があるというような事を考え、それからまた十年前とか二十年前とかと比較を取ってみる。