“頽齢”の読み方と例文
読み方割合
たいれい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もはや私は余命幾許いくばくもなき、御覧のごとき頽齢たいれいの老人です。日は暮れて道はなお遠く、研究し残していることは山ほどある。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
実兄はひそかに旅費を贈ってもいいといったほど好意を持っていたが、世間をはばかって見送りに行かず、世田ヶ谷の老人もまた頽齢たいれいをいいわけにして出て来なかった。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
尤も唯物主義的に解釈すれば、彼の頽齢たいれいや病なども或は彼の人生観を暗いものにしてゐたかも知れない。