“頽然”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たいぜん64.7%
ぐたり17.6%
ぐつたり5.9%
がっくり5.9%
ぐったり5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六十一というにしては、ひどく頽然たいぜんとしていますが、これが半生金儲けに熱中して、石原町の鬼と言われた人間の死顔とも思われません。
頽然ぐたりとなると、足の運びも自然とおそくなり、そろりそろりと草履を引摺ひきずりながら、目的あてもなく小迷さまよって行く。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
俊男としをは見るともなくおのづにははびこツたくさむらに眼を移して力なささうに頽然ぐつたり倚子いすもたれた。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
と袖を擦並べたお孝の肩に、つむりささえたそうに頽然がっくりとなる。のをお孝が向うへ、片手で邪慳じゃけんらしく、トンと突戻した、と思うと、その手を直ぐに、葛木の膝へ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
赤熊は、まじまじとして、頽然ぐったり俯向うつむいたが、いたく恥じたらしく毛皮の袖を引捜すと、何か探り当てた体で、むしゃりとむ。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)