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頽齢
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たいれい
ふりがな文庫
“
頽齢
(
たいれい
)” の例文
もはや私は余命
幾許
(
いくばく
)
もなき、御覧のごとき
頽齢
(
たいれい
)
の老人です。日は暮れて道はなお遠く、研究し残していることは山ほどある。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
実兄は
窃
(
ひそか
)
に旅費を贈ってもいいといったほど好意を持っていたが、世間を
憚
(
はばか
)
って見送りに行かず、世田ヶ谷の老人もまた
頽齢
(
たいれい
)
をいいわけにして出て来なかった。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
尤も唯物主義的に解釈すれば、彼の
頽齢
(
たいれい
)
や病なども或は彼の人生観を暗いものにしてゐたかも知れない。
続文芸的な、余りに文芸的な
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
私の如きはもはや八十に近き
頽齢
(
たいれい
)
である。もはや死を待つばかりである。
経来
(
へきた
)
った八十年という月日は長いようであるが、また短い。生を
享
(
う
)
けてから今日まで、まことに一瞬時である。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
むかし大久保が
躑躅
(
つつじ
)
の名所であった時分に中どころの植木屋であった葛岡の家も、大久保が町中となり、父がリウマチスを重らして床に就き、間も無く死んでしまってから、
頽齢
(
たいれい
)
の祖母と
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
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翁が
頽齢
(
たいれい
)
に及んで起居自由ならず所謂ヨボヨボ状態に陥って居られても、一度舞台に立たれると、豪壮鬼神の如く、軽快鳥の如しとでも形容しようか。その丈夫な事血気の壮者を
凌
(
しの
)
ぐどころでない。
梅津只円翁伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
“頽齢”の意味
《名詞》
年老いた年齢。老齢。
(出典:Wiktionary)
頽
漢検1級
部首:⾴
16画
齢
常用漢字
中学
部首:⿒
17画
“頽”で始まる語句
頽
頽廃
頽勢
頽然
頽廃的
頽廢
頽雪
頽唐
頽廢堂
頽折