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ここだ
大暴風うすずみ色の
生壁にさくら
許多くたたきつけたり
潮ひきし岩のくぼみの水溜り
許多小蝦の影ひそみゐる
「
幾許」という副詞も注意すべきもので、集中、「
神柄か
幾許尊き」(巻二・二二〇)「妹が
家に雪かも降ると見るまでに
幾許もまがふ梅の花かも」(巻五・八四四)
「
誰が
苑の梅の花かも久方の清き
月夜に
幾許散り来る」(巻十・二三二五)等の例がある。
み
芳野の
象山の
際の
木末には
幾許も
騒ぐ
鳥のこゑかも 〔巻六・九二四〕 山部赤人