“ここら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
此処等38.5%
此地方15.4%
此所等15.4%
此辺15.4%
幾許7.7%
讃良7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此処等ここらで出来る瓦や木材や米や麦や——それ等は総て此川を上下する便船びんせんで都に運び出されることになつて居た。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
意外とんだところに感心して、『ナントお前様、此地方ここらではハア、今の村長様の嬶様かかあさまでせえ、箪笥がたつた三竿みさを——、うんにや全体みんなで三竿でその中の一竿はハア、古い長持だつけがなツす。』
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
宿料もれん、その割には坐舗ざしきも清潔、下宿をするなら、まず此所等ここらと定めなければならぬ……となると文三急に考え出した。「いずれ考えてから、またそのうちに……」言葉を濁してそのうちを出た。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「ええ毎日のように鳴きます。此辺ここらは夏も鳴きます」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
板倉と撫川なずかわさとの、中を行く芳野の川の、川岸に幾許ここら所開さけるは、たがうえし梅にかあるらん、十一月しもつきの月の始を、早も咲有流さきたる
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
それから彼は、河内かわち讃良ここらにながれていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)