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多少
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いくら
ふりがな文庫
“
多少
(
いくら
)” の例文
時々さう思ふ事がある、あの人の水臭い仕打の有るのは、
多少
(
いくら
)
か自分を
侮
(
あなど
)
つてゐるのではあるまいか。自分は
此家
(
ここ
)
の厄介者、あの人は家附の娘だ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
トロリとした
間
(
ま
)
に
鶴見
(
つるみ
)
も
神奈川
(
かながは
)
も
過
(
す
)
ぎて
平沼
(
ひらぬま
)
で
眼
(
め
)
が
覺
(
さ
)
めた。
僅
(
わづ
)
かの
假寢
(
うたゝね
)
ではあるが、それでも
氣分
(
きぶん
)
がサツパリして
多少
(
いくら
)
か
元氣
(
げんき
)
が
附
(
つ
)
いたので
懲
(
こり
)
ずまに
義母
(
おつかさん
)
に
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「それは
多少
(
いくら
)
か気を悪くなさるだろうけれど、言わないで置けばこの後どんなことに成りゆくかも知れないよ」
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
床に入って眼を閉じている時、この時には
多少
(
いくら
)
か良心の眼は
醒
(
さ
)
めそうなものだが、実際はそうでなかった。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
余は此老人を見て空知川の沿岸の既に
多少
(
いくら
)
かの開墾者の
入込
(
いりこ
)
んで居ることを事実の上に知つた。
空知川の岸辺
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
而
(
しか
)
もこれは
婦
(
をんな
)
の
方
(
はう
)
から
種々
(
しゆ/″\
)
の
問題
(
もんだい
)
を
持出
(
もちだ
)
して
居
(
ゐ
)
るやうだそして
多少
(
いくら
)
か
煩
(
うるさ
)
いといふ
氣味
(
きみ
)
で
男
(
をとこ
)
はそれに
説明
(
せつめい
)
を
與
(
あた
)
へて
居
(
ゐ
)
たが
隨分
(
ずゐぶん
)
丁寧
(
ていねい
)
な
者
(
もの
)
で
決
(
けつ
)
して『ハア』『そう』の
比
(
ひ
)
ではない。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
“多少”の意味
《名詞》
多少(たしょう)
多いことと少ないこと。多いか少ないか。
少量。小規模。ある程度。
《形容動詞》
多少(たしょう)
少量ではあるが、無視できるほど皆無ではなく。
(出典:Wiktionary)
多
常用漢字
小2
部首:⼣
6画
少
常用漢字
小2
部首:⼩
4画
“多少”で始まる語句
多少銭
多少飯事