“若干金”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なにがし62.5%
いくら37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、あわせに羽織で身は軽し、駒下駄こまげたは新しし、為替は取ったし、ままよ、若干金なにがしか貸してもい。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
腹掛のかくしへ若干金なにがしかをぢやらつかせ、弟妹引つれつゝ好きな物をば何でも買への大兄樣、大愉快の最中もなかへ正太の飛込み來しなるに、やあ正さん今お前をば探して居たのだ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しかもその日、晩飯を食わせられる時、道具屋が、めじの刺身を一臠ひときれはしで挟んで、鼻のさきへぶらさげて、東京じゃ、これが一皿、じゃあない、一臠、若干金いくらにつく。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
若干金いくらか、旅費を出して、東京から私を呼ぶったって……この土地の人は、土地流の、土地能の、土地節の、土地謡の方が大した自慢でね、時々九段や、猿楽町……震災で焼けたけれど
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)