“幾千”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いくせん55.6%
いくら22.2%
いくち11.1%
すうせん11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しばらくすると、毛蟲けむしが、こと/″\眞白まつしろてふになつて、えだにも、にも、ふたゝ花片はなびららしてつてみだるゝ。幾千いくせんともかずらない。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
遊里で取り分け持てるのはすなわち銀座の客衆で、全くこの時代の銀座と来ては三宝四宝の吹き出し最中で、十九、二十の若い手代さえ、昼夜に金銀を幾千いくらともなく儲け、湯水のように使い棄てた。
紅白縮緬組 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
我は再び博士のしきゐえじ。禁ぜられたるこのみゆびざし示す美しき蛇に近づきて、何にかはすべき。幾千いくちの人か、これによりて我を嘲り我をあなどるべけれど、猶良心に責められんにははるかに優れり。
岸に近き桜よりは幾千すうせん胡蝶こちょう一時に梢を放れ、高く飛び、低く舞う。
わかれ (新字新仮名) / 国木田独歩(著)