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いくせん
蛙の
声がます/\
高くなる、これはまた
仰山な、
何百、
何うして
幾千と
居て
鳴いてるので、
幾千の
蛙が
一ツ
一ツ
眼があつて、
口があつて、
足があつて、
身躰があつて、
水ン
中に
居て
厚さは
雜と
塀の
上から
二階家の
大屋根の
空と
見て、
幅の
廣さは
何のくらゐまで
漲つて
居るか、
殆ど
見當が
附かない、と
言ふうちにも、
幾干ともなく、
急ぎもせず、
後れもせず、
遮るものを
避けながら