“幾程”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いくほど55.6%
いくら44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見張りはじめてより幾程いくほども無く余は目科の振舞にと怪しくかつ恐ろしげなる事あるを見てうせろくな人にはあらずと思いたり、其事はほかならず
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
さて其男は幾程いくほども無く病みわずらふことありて死にけりとか。こは近頃の事なりとて、男の名も聞きしかど忘れにけり。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「実に面目は有りませんが、しかし幾程いくら悔んでも出来た事は仕様が無いと思ッて今朝母親さんに御風聴ごふいちょう申したが……叱られました」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「そうでございます。石垣苺と申して皆東京や横浜へ出ます。あんな口も碌に利けない草木をだまして毎年二千三千という金を揚げる家が幾程いくらもありますよ」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)