“途斷”の読み方と例文
新字:途断
読み方割合
とぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
田の中をうねつた路が細い。十人は長い不規則な列を作つた。最先に沼田が行く。次は富江、次は愼次、次は校長……森川山内と續いて、山内と智惠子の間は少し途斷とぎれた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
幾分位いくらねむつたからぬが夢現ゆめうつゝうちつぎのやうな談話はなし途斷とぎれ/\にみゝはひる。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
話が途斷とぎれると、ザザーッといふ浪の音が、急に高くなる。楠野君は、二人のあらそひを聞くでもなく聞かぬでもなく、横になつた儘で、紙莨を吹かし乍ら、浪の穗頭を見渡して居る。
漂泊 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)