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時
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タイム
ふりがな文庫
“
時
(
タイム
)” の例文
彼が書物の中でいつくしんだ多くの魂は、今はもう
時
(
タイム
)
の波を超越していた。その魂らは愛のうちに永久の確固不動さを保っていた。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
それは普通によく描かれているような
時
(
タイム
)
の画像
(4)
であって、ただ違うのは大鎌のかわりに、ちょっと見たところでは
落穴と振子
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
ギギギと、天井の遊体歯車の一個が活動しはじめると、何処かにかくれている
鐘板
(
しょうばん
)
がジャンジャンと
時
(
タイム
)
の音を連震した。
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
旋廻軸は、
時
(
タイム
)
ではない。ないとは言へないが、時が主ではない。それを廻転させる力は別に根本にある。
現代と旋廻軸
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
とは云え……ああ、
時
(
タイム
)
の欺瞞者よ! 活花や琴のお稽古に通い、幼い思い出に満ちた故郷に安らかな日を送っていると、私の心も自然と「彼」から遠のいていった。
或る女の手記
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
▼ もっと見る
片隅の埃に
塗
(
まみ
)
れた棚の上に、白い色の
土器
(
かわらけ
)
が乗っていた。いつそこに置かれたのか分らない。土器は、沈黙して、「
時
(
タイム
)
」の流れから外に置かれたことを語っていた。
森の暗き夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それから、
時
(
タイム
)
が軸の上を、静かに移ってゆくのが、誰にもハッキリと感ぜられた。時の経つのに
随
(
したが
)
って、一秒また一秒と、恐怖の
水準線
(
すいじゅんせん
)
が、グイグイと昇ってくるのだった。
夜泣き鉄骨
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
(二)事業を
賤
(
いや
)
しむこと、吾人は信ず
時
(
タイム
)
を離れて
永遠
(
ヱタルニチー
)
なし、事業を離れて修徳なしと。
唯心的、凡神的傾向に就て(承前)
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
今日ある如き所謂自由詩は詩としての第一条件を欠いている駄文学で、
時
(
タイム
)
の速い流れと共に、完全に抹殺さるべきものであると。しかしながらこの
抹殺
(
まっさつ
)
は、最近の口語自由詩のみに限られている。
詩の原理
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
永劫の
時
(
タイム
)
を歎いてゐる谷まの傾斜に
測量船拾遺
(新字旧仮名)
/
三好達治
(著)
また、過ぎゆく
時
(
タイム
)
の歌を二人で聞き、流れ去る生の波を二人で見るの喜び……。そういう幸福の上に、グラチアの健康の衰えは一つの不安な影を投じた。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
「それでは
時
(
タイム
)
というものを全く征服してしまったのではないでしょうか。」
恩人
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
彼らの虚弱な頭にとっては、新しい生命はあまりに香気が強すぎる。その香気が
時
(
タイム
)
の風に吹き消されなければいけない。芸術品は年月の
垢
(
あか
)
に埋もれてから初めて、彼らにわかるようになる。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
時
(
タイム
)
は襲撃の譜を鳴らしていた。——エマニュエルは追い越されてしまった。
ジャン・クリストフ:12 第十巻 新しき日
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
彼はそれらをかつて見たことがあるような気がした、その二本の
樹
(
き
)
と沼とを……。——そして突然、彼は
眩暈
(
めまい
)
の状態に陥った。それは生涯の平野に時おり開かれるものである。
時
(
タイム
)
の中の穴である。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
“時”を含む語句
一時
何時
時々
当時
少時
暫時
四時
時代
二時
瞬時
時計
當時
往時
常時
幾時
時間
時機
時雨
時分
平時
...