“二時”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふたとき62.9%
にじ11.4%
やつ11.4%
おおびけ2.9%
にとき2.9%
ひつじ2.9%
フタトキ2.9%
翌朝の四時2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いな、これより二時ふたときばかりを熟睡のうちに過したるなり、醒むれば雑草ふかくとざせる、荒屋の塵うづたかき竹椽の上に横れる。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
二時にじぎてもとりこゑきこえない。かないのではあるまい。ちかづくの、ぱち/\/\、ぐわう/\どツとおとまぎるゝのであらう。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二時やつ時分になって九兵衛が帳場で茶を飲んでいると、蠅の影がまた見えた。蠅は帳場格子の上から机の上におりた。
蠅供養 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
折から撃ッて来た拍子木は二時おおびけである。本見世ほんみせ補見世すけみせかごの鳥がおのおのとやに帰るので、一時に上草履の音がとどろき始めた。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
百二十里半ひやくにじふりはん——丁數ちやうすう四千三十八を、早飛脚はやびきやく滿五日まんいつかふゆ短日たんじつおいてさへこれにくはふることわづか一日いちじつ二時にときであつた。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
昼間の二時ひつじの頃だったので、それからにわかに家中の大支度となり、夕刻までに泉岳寺へ向うと、急にお預け人は伯耆守の屋敷で渡すという幕命の模様変えとなったので、豪雨の中を又西久保まで行き
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
各隊交代制ヲ布キ二時フタトキズツ休眠セヨ!
日本名婦伝:谷干城夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この夜分の供養は二時翌朝の四時頃にみますけれども、僧侶はそれから外出を許されない。みな自分の室内に蟄居ちっきょして居らなければならん。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)