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『蠅供養』
ふりがな文庫
『
蠅供養
(
はえくよう
)
』
火鉢に翳している右の手の甲に一疋の蠅が来て止った。未だ二月の余寒の強い比にあっては、蠅は珍らしかった。九兵衛はもう蠅の出る時候になったのかと思ったが、それにしてもあまり早すぎるのであった。 九兵衛は手を動かして蠅を追った。蠅は前の帳場格子の …
著者
田中貢太郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約9分(500文字/分)
朗読目安時間
約14分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
容
(
ふう
)
尾
(
ぴき
)
二時
(
やつ
)
彼
(
あ
)
女
(
むすめ
)
喫
(
く
)
臙脂
(
べに
)
何人
(
だれ
)
我家
(
うち
)
比
(
ころ
)
数多
(
たくさん
)
紙袋
(
かんぶくろ
)
主翁
(
ていしゅ
)
衣服
(
きもの
)
睜
(
みは
)
眼前
(
めのまえ
)
点
(
つ
)
撮
(
つま
)
指端
(
ゆびさき
)
微紅
(
うすあか
)
微曇
(
うすぐもり
)
室
(
へや
)
婢
(
じょちゅう
)
今比
(
いまごろ
)