二時にじ)” の例文
二時にじぎてもとりこゑきこえない。かないのではあるまい。ちかづくの、ぱち/\/\、ぐわう/\どツとおとまぎるゝのであらう。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こくは、草木くさきねむる、一時いちじ二時にじとのあひだ談話だんわ暫時しばし途絶とだえたとき、ふと、みゝすますと、何處いづこともなく轟々ごう/\と、あだか遠雷えんらいとゞろくがごとひゞき同時どうじ戸外こぐわいでは、猛犬稻妻まうけんいなづまがけたゝましく吠立ほえたてるので
……大抵たいてい眞夜中まよなか二時にじぎから、一時ひとときほどのあひだとほく、ちかく、一羽いちはだか、二羽にはだか、毎夜まいよのやうにくのをく。ねがてのよるなぐさみにならないでもない。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
二時にじぎ、三時さんじになり、彼方此方あちこち一人ひとりき、二人ふたりさめると、きたのが、めたのが、いづれもきよとんとして四邊あたりながら、みな申合まをしあはせたやうに、ハンケチでくちおさへて、げゞツとせる。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)