“ひつじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒツジ
語句割合
55.3%
39.5%
二時1.3%
未刻1.3%
緬羊1.3%
羚羊1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
両隊長はすぐに支度して堺を立った。住吉街道を経て、大阪御池通みいけどおり六丁目の土佐藩なかし商の家に着いたのは、ひつじの刻頃であった。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
わたすと、乳色ちちいろくもが、ちょうど牧人ぼくじんの、ひつじれをうように、まちおろしながら、んでいくのでした。かぜは、かれみみもとへ
風はささやく (新字新仮名) / 小川未明(著)
昼間の二時ひつじの頃だったので、それからにわかに家中の大支度となり、夕刻までに泉岳寺へ向うと、急にお預け人は伯耆守の屋敷で渡すという幕命の模様変えとなったので、豪雨の中を又西久保まで行き
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とほ念力ねんりきの岩手の村や四日市見上る方は富士の峯をつといのち取止とりとめ鶴芝つるしば龜芝青々とよはひぞ永く打續き麓の裾野すその末廣く天神山や馬場川口柴橋しばはし大宮木綿島もめんじま吉原じゆくも打過て日脚ひあしも永き畷道なはてみち未刻ひつじさがりに來懸たり斯る折から遙か彼方より露拂ひ右左に立下に/\笠を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ペトゥローはすべての財宝を、わが身ひとりで横領なし、総督パシャの如くに暮しけり。ペトゥローの牧場に見る如き、馬群を持つ者さらになく、緬羊ひつじの類も誰にもまし、数おびただしく飼ひゐたり。
白き羚羊ひつじに見まほしく
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)